エイデン

プレデターのエイデンのレビュー・感想・評価

プレデター(1987年製作の映画)
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中南米
ベトナム戦争で活躍し救出部隊を率いている少佐ダッチは、昔世話になったフィリップス少将に呼び出されアメリカ軍のベースキャンプを訪れていた
18時間前に“バル・ベルデ共和国”の大臣を乗せたヘリがゲリラが潜む地帯に墜落したため、救助をしてほしいと言うのだ
ダッチを推薦したのは戦友であり今はCIAで働くディロンだった
再会に喜ぶディロンは自らも随行することを告げるが、それが上からの命令だということや普通の飛行コースから外れて墜落したヘリのことなど、ダッチは密かに不信感を抱く
しばらくして、マック、ブレイン、ビリー、ポンチョ、リックらチームと共に、ダッチとディロンはヘリでジャングルへと降り立つ
降下した近くの大木には墜落したヘリが引っ掛かっており、内部を調査するも頭を撃たれたパイロットの遺体があるだけだった
ラミレスによればヘリは話とは異なる偵察用で、ゲリラが持っているとは思えない熱探知ミサイルで撃墜されていた
また足跡を追っていたビリーは、12人のゲリラが2人の人質を取っていると報告するが、それとは別にアメリカ兵と思われる6人の足跡も発見する
足跡を辿っていったところ、そこには皮を剥がされ逆さ吊りにされている3体の遺体が残されていた
内1人はダッチの知己のグリーン・べレー隊員ホッパーで、自分達とは別に任務で派遣されたようだった
また彼らを襲った相手の痕跡は一切無く、ダッチは周囲への警戒を怠らないよう命令する
しばらくして一行はゲリラの基地を発見、見事な連携で制圧
しかしそこで大臣の話は全てディロンがでっち上げた方便で、アメリカの機密文書を狙ったCIAの任務だったことが判明する
ディロンの態度にダッチは憤慨するも、既にゲリラの大隊が迫ってきており、一行はゲリラの女性兵士アンナを証人として連れて国境を越えるため移動を開始する
しかしそんな彼らの前に未知の敵が立ち塞がり・・・



SFアクション・ホラー『プレデター』のシリーズ1作目

ジャングルを征く軍人達と正体不明の異星人の戦いを描いた作品
光学迷彩で姿も見えず、高度な武器を駆使して1人1人残虐に殺害していく未知の敵と生き残りを賭けた戦いが行われる
息を呑むような緊張感とアクションが面白い傑作

敵として登場する異星人、通称“プレデター”がとにかく最高
狩りに誇りを持つ生粋のハンターで、明確なルールと高い戦闘スキルで人々を血祭りに上げていくのがめちゃクール
プレデター(捕食者)と呼ばれてはいて劇場公開当時のキャッチコピーにも記載があるけど、人間を食べたりはしてない
異星人の描写としては知性溢れるものと、獣のような危険な存在と二極化している中、高い知性と野蛮な文化を持つプレデターはかなり特殊だった
爬虫類っぽい原住民が武器背負ってるデザインもカッコいいけど、リハ時はまんま虫みたいな容姿
今のデザインにした人は『ターミネーター』から『アイアンマン』までハリウッドで幅広く特殊メイクを手掛けたスタン・ウィンストン
ちなみにデザインの元になったのはジャマイカ人戦士や『電撃戦隊チェンジマン』の副官ブーバらしい

姿が見えない敵に苛まれながらジャングルを征くのは、アメリカ軍がベトコンのゲリラ戦に苦しんだベトナム戦争がモチーフ
それが元と考えると、手段を選ばずゲリラ線に持ち込みサバイバルをしていく終盤の展開は攻守逆となっているけど説得力のあるものに見える

ホラー要素だけでなく、主演のアーノルド・シュワルツェネッガーとプレデターとのガチンコ勝負まで、余すところなく面白い作品
この手のSFホラーとしては間違いの無い傑作なのでオススメ
シリーズや、同じくSFホラーの金字塔『エイリアン』とのクロスオーバー作品まで合わせて観よう
ついでにバットマンとかと戦ったりもするアメコミ版もいいぞ
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