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ソフィーの選択のLocDogのレビュー・感想・評価

ソフィーの選択(1982年製作の映画)
3.5
「チェリーの初体験は、淡くほろ苦い」


わけありメリル・ストリープ&その彼氏のもとに、南部のチェリーボーイがやってきたというお話。

男ふたりに女ひとり。仲良く友達でなんてうまい話はありません。おまけにそのうちひとりはチェリーボーイ。チェリーボーイの彼の目の前でメリルカップルがちゅっこらちゅっこらと見せつけてくるのがなんともいやらしい。

ところがこのカップル、イチャイチャしたかと思えば彼氏が突然暴力的になったりといろいろハードなご様子。チャンス到来とおもいぐっと迫るチェリーボーイだが、メリルの過去はとてつもなく重い闇があることを知る。年の差10歳のチェリーボーイに彼女の抱える闇を背負うことができるのかというのが大筋の物語。

このチェリーボーイにはチェリーを卒業するチャンスをくれた人物が2人いる。ひとりは、自称セックス大好き女。もうひとりが、この高嶺の花の女、メリル・ストリープだ。

ところが、ひとりめの自称セックス大好きまーんは、実は精神分析を受けたおかげでやっとわいせつな言葉”セックス”を唱えることができるようになっただけのお嬢様。たったちんぽもたったまま返却されるという悲惨な結果に終わってしまった。

そして、2度めのチャンスのメリル・ストリープは色気のあるお姉さまだ。同じアパートの住人で、彼女の彼氏、チェリーボーイ含め3人親友の関係ではあるが、内心は女のフェロモンにやられていたのである。しかし彼女もわけありで、その深い闇を支えるにはとてもじゃないが若すぎる。

これはもうソフィーの選択の話どころか、チェリーボーイの”やるかやらないか”の選択の話になっている。もちろんソフィーの選択が最後にはチェリーボーイをひとかわ、いや、ふたかわ剥けさせたわけなのだが。

どちらにしても、彼の初体験は淡くほろ苦い、The Flavor Of Life。
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