円柱野郎

クレオパトラの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

クレオパトラ(1963年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます


クレオパトラとシーザー(カエサル)の出会いからアントニー(マルクス・アントニウス)との愛、そして死を描いたスペクタクル史劇。

240分を超える長尺に、20万人を超えるエキストラ、とんでもない規模のオープンセットなど、超大作の名にふさわしい規模の映像が楽しめる。
が、シーザーとの駆け引きがあった前半はともかく、アントニーとの愛を描いた後半はメロドラマチックになっていくので、個人的にはいまいち。
というか戯曲でも有名な話なのでそれを真面目に映像化したという印象が強いかな。
(シーザーの「ブルータスお前もか」が音無しだったのは意外。)
オープニングの荒野の規模は目を見張ったし、ローマでのクレオパトラのパレードはちょっとやりすぎなくらいのデカさ。
アクティウムの海戦では本当にガレー船で戦っている場面も良く作ったと感心するけど、全体的にはちょっと退屈というのが正直なところ。
もう少しクレオパトラやローマ議会での権謀術数でハラハラするとかがあれば違ったのだろうけども。

主演のエリザベス・テイラーは当時31歳にして大スターで貫録十分。
レックス・ハリソンのシーザーも良いね。
この映画の時にはアントニー役のリチャード・バートンとテイラーが不倫関係だったとかで、映画の中身よりそちらのゴシップで騒がれたり、元々2部作6時間の予定を何とか1本に纏めたりと、いろいろ不運な作品の様だけど…。
やっぱり長いという印象が勝ってしまうかなあ。
円柱野郎

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