竜平

フィフス・エレメントの竜平のレビュー・感想・評価

フィフス・エレメント(1997年製作の映画)
4.5
太古から伝わる「4つの要素を司る石」と至高の存在「フィフス・エレメント(第5の要素)」を巡る攻防を描く。リュック・ベッソンが贈る摩訶不思議SFアドベンチャー。

これまた小さい頃から何度も何度も見てる大好きな作品。小洒落た雰囲気、唯一無二の世界観、そしてなんというか独特な「ノリ」が印象的。奇妙なビジュアルの宇宙人や装飾など、ここらへんには今時のCG全開映像では出せない「味」というのも感じたり。同じリュック・ベッソン作品でわりと最近の『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』にも今作のようなテイストを期待してたんだけどなぁ、ってのはまぁ関係ない話ね。全編通してのテンポの良さ、心地よいあっさり感、そこに掛かる軽快且つ幻想的な音楽の数々も非常に魅力的。説明されない部分はちょいちょいあれど、まぁ気にせず楽しめちゃうと思う。改めて見て気づくのが途中の群像劇チックな展開、世界を救うという話であるけども、あっちこっちの思惑が絡んでの小ぢんまりとした中でのドタバタコメディ的攻防がなんとも楽しい。シュール具合もまたいいスパイスになってたりして。で、キャストのまた素晴らしいこと。巻き込まれることになるタクシー運転手を演じる金髪ブルース・ウィリス、完全にイケイケ。元軍人ってことでしっかり凄腕だし、かっちょいいんだこれがまた。ミラ・ジョボビッチには完全に惚れる、ちなみに今作が彼女の出世作でもある。ゲイリー・オールドマンもクリス・タッカーもクセ満載。故イアン・ホルムのコミカルな姿も微笑ましい、個人的には彼と言えばアッシュよりもビルボ・バギンズよりも今作の「コーネリアス神父」のイメージだったり。

歌姫のシーンとその楽曲がめちゃくちゃお気に入り、ってのは俺だけじゃないよね。そんでラストも、何気にグッときてしまうはず。たまに無性に見たくなる娯楽作品。最高にグリーン。
竜平

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