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マトリックスの3104Arataのレビュー・感想・評価

マトリックス(1999年製作の映画)
3.6
<22年03月>
【世界観が全て。この世界観に共感しだしたらもうドはまりです】
・1999年公開のアメリカのSFアクション映画。
・いつも通りの世界、いつも通りの生活、実はこれは全て仮想世界だった…という事実を知らずに日常を送っていた主人公ネオ。現実の世界では、人類はコンピューターに支配され、人間は電力発電のために彼らによって栽培されているだけで、その栽培された人間の脳に見せているものこそが「仮想世界=MATRIX」という世界。ある日、MATRIXの世界の突如現れた現実世界でコンピューターと戦う人類の生き残りであるモーフィアス達によって、導かれて、現実世界の自分の体を目覚めさせ、コンピューターの支配から脱する。モーフィアス達によると、ネオは「救世主」だという。そんな彼らの主張に疑問を抱きつつもネオは、MATRIXの世界、現実世界でコンピューターと戦いながら、自らを目覚めさせていく…  という大枠ストーリー。

[お薦めのポイント]
・MATRIXという世界観を理解したら確実にどっぷりハマります
・MATRIXという世界観を理解したら確実にどっぷりハマります(繰り返し)
・MATRIXという世界観を理解したら確実にどっぷりハマります(繰り返し繰り返し)

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[物語]
・「今生きている現実が、実は夢なのではないか。(映画トゥルーマンショーのように)誰かに全てみられているのではないか」そんなことを考えたことがある方も少なくないのではないでしょうか。私もその一人ですが、まさにそれが体現された世界観に圧巻です。簡潔にすると、私たちに見えている現実世界と思われるものは、全てコンピューターのソースコードの中のもの。仮想世界(MATRIX)。本当の現実では脳に電気信号だけ送られて寝ているだけ、という世界。加えて、ターミネーターのようなコンピューターに支配された世界の未来設定。この発想とリアリティを感じさせる作りが素敵すぎます。

[演出]
・エージェントスミスがどこにでも現れる仕組みが複雑なMATRIXの世界を理解する手助けをしてくれます。
 ∟栽培している人間に見せている仮想世界(MATRIX)に入り込んでくる生き残りの人間軍は、コンピューターにとっては「プログラムバグ」の一種。人間を一掃するために、コンピューターはMATRIX世界に入り込んでくる人間軍を捕まえ、実世界での人間軍の本拠地を見つけようとしている。その使命を担っているのがエージェント・スミスというグラサンスーツ。MATRIXの世界はいわばプログラムソースコードの中なので、コンピューターからしたら簡単にどこにでも移動可能な設定です。MATRIX内で生きている人間がそこにいれば、その人間を乗っ取ることでスミスの体形に変化できます。これが物語のピンチを作ったり、MATRIXの世界設定を理解する手助けをしてくれました。
・ネオ、モーフィアス、トリニティーが黒服×グラサンである意味が「なるほど!」
 ∟現実世界から、MATRIXの世界に入り込むと、彼ら3人は常に黒服です。単純にカッコいい、と思いつつ、なんでこんなにかっこよくする必要あるんだろう、と。考えた結果の推察ですが、シリーズをずっと見ていくと、今観ているシーンが「現実世界」なのか「MATRIX世界」なのか、混乱するときがあります。しかし、この服装をみれば一目瞭然。「あぁ、今は黒服だからMATRIXの世界ね」と。なるほど、こういう役割もあって、わかりやすく黒服×グラサンという演出にしたのかもしれない!という推察結果に。

[映像]
・1999年、つまり2022年今から20年も前なので、現在と比較するとワイヤーアクションの動きに若干の違和感はあります。しかし、VFX含めて、20年も前にここまでのクオリティの映像を仕上げるって物凄いことじゃないでしょうか。当時、MATRIXを起因としてワイヤーアクションブームやバレットタイム(360℃回転する幼なカメラワーク)ブームみたいになったのもうなずけます。

[音楽]
・クラブで流れるようで、機械的なようで、そしてテンポよくカッコいい。そんな粋なBGM。映像演出ともばっちりあっていて、後でサントラ聴くだけで世界に入り込めるようなBGMたちでした。

[演技・配役]
・映画[スピード]で見た事のあるキアヌリーブスさんを以後、明確に認識したのはまさにこの作品。スラリとしたスタイルに黒服サングラスのポスターが物凄く印象的でした。しかし、物語を観ると最初はただの貧弱ハッカー。そこからMATRIXの世界で目覚めて成長していくギャップがさらに印象を強めてくれました。カンフーやワイヤーアクションなど演技以外もすべて綺麗にこなすキアヌさんはさすがですね。

[全体]
・この映画を初めて見た時(1999年頃)は、初のワイヤーアクションや珍しいカメラワークにフォーカスし過ぎて、内容が全然入ってこず、結果として「単なる先進的なアクション映画」としてしか見れていませんでした。もちろんその時は、面白い、なんて微塵も思いませんでした。しかし、その後、TV再放送を観て世界観を理解すると一気に引き込まれました。確かに、1回目の鑑賞では理解しづらい部分も多々あります。なので、どちらかというとネタバレ覚悟である程度の前提情報を頭の中に入れてから観た方が楽しめるのかもしれません。私自身も友人などに進める際は、その辺の前提情報を伝えています。理解はできても、すぐには共感がしづらい世界観、故かもしれませんね。しかし、このシリーズを3つとも観終わるときには、ガンガンに共感しているはずです。少なくとも私はどっぷりと浸かりました。笑 久しぶりに鑑賞したマトリックス。引き続き、残りの2作品も鑑賞したいと思います。ちなみに、現在では約20年ぶりに新作として第4作が公開されていますので、こちらもいずれ鑑賞したいと思います。ありがとうございました。

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