Morizo

囚われの女のMorizoのレビュー・感想・評価

囚われの女(2000年製作の映画)
3.8
退屈な映画かなと思ったがそうでもなかった。
構図や登場するものたちが美しいので絵として単純に楽しめる。

・ シモンがとにかく偏執的に描かれている
恋かなわぬストーカーのコワイ映画と思ったが…前半お風呂シーンでのドンデン返しにさらにコワくなる。
金持ちでしつけられているが、親や心開ける親族の気配はなく、家族愛の欠如が誰かを信頼するという行為をできなくしてしまった男に違いない…などと解釈つけて自分を安心させなければならない

・ 「反対」(Contreと聞こえたから「対」?)という言葉が随所に出るのでテーマなのか
対象的な2人が描かれる。シモンは完璧でないと気が済まない男。アリアーヌは上手とは言えない歌でも仕事にできると思えるくらいのゆるさで、そうだからこそシモンの言動を受け流すこともできたのだろう。
だがなんだかんだ、2人ともマイペース仲間で同質にも見える。
プールと海での出来事も対をなしていた


何度か観ると理解が深まり味が出てきそうな映画だと思った。
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