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セント・オブ・ウーマン/夢の香りのyuhiのレビュー・感想・評価

4.1
軍役中に視力を失った老人を、貧乏ながらも名門大学に通う青年が、週末の間だけ世話をする。
二人で過ごすことで老人の優しさや思いやりに気づき、
一方で、自殺を図ろうとする老人をとめる青年の気持ちの強さも伝わってくる。

老人は盲目ながらも、青年にタンゴの踊り方や、女性に対する気遣い、口説き方を教えていく。
逆に老人はその青年と過ごすことで、人の温かみを知り、
何も見出せなかった老後の生活にも自分が心を開くことで、
いくらでも素晴らしいことが見つかると気づく。

全校集会での老人の「汚された心に義足は付かない」という台詞にはとても感動した。
戦火の中で、少年達の命を預かってきた彼が言うこの台詞はとても感動的で重く、一生忘れられないなと思った。

人は、お金でも地位や名誉でもなく、人との繋がりにおいて初めて、幸せになれるんだと気づかせてくれる映画だった。
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