嗚咽し、声を出して泣いたのはいつぶりだろう。自分にとって、大切な作品の一つになった。
一人であろうが多人数であろうが、罪になろうがなるまいが、人を踏みにじり苦しめる行為そのものが"いじめ"。
子供たちは、大人に叱られ作文を書いただけで問題と向き合ったつもりになる。反省したつもりになる。許されたつもりになる。そして…忘れる。こんな指導が大多数の学校の現状である。
そして悲しいかな、子供たちに限らず、それは人間の本来持つ弱さでもある。
ーー忘れることは逃げであり卑怯だ。人を踏みにじる行為には必ず"責任"が伴なうーーこの作品はきっぱりとそう言ってくれた。
大人になっても、他人の悪口を言い合うことで連体感を持つ人間のなんと多いことか。
"陰口"という話の種を持ち寄り、人との距離を縮めようとしてくる人間のなんと多いことか。
本当に腹立たしく、嘆かわしい。
そんな無責任に他人を踏みにじる奴らにこの作品を観せてやりたい。
以下、本作より抜粋
「井上と梅田ってさ、野口をいじめてる時だけ、結構仲良かったよね。最低だよな。それって。」