三四子

女優霊の三四子のレビュー・感想・評価

女優霊(1995年製作の映画)
4.5
ずっと見たかったからやっと見れて嬉しい。
サブスク系配信サイトにないし、買い切りも見つからなくてツタヤって大事だったんだなとか思ってた。
最近Huluは古い邦画洋画多くていいね。


見たかったけど、古い映画だからちゃんとしたあらすじも書いてなかったしなんで有名なのかも知らなかったから本物の幽霊が映ってるって話は後から知った。
奇しくも古い映画すぎて会話が聞き取れなかったりあらすじないからどういう話なのかいまいち理解できなくてもう一回見直したのでその辺は確認できたんだけども。


話把握できて無さすぎて初めの方の「軍に見つかったら配給もらえなくなっちゃうんだから!」みたいなシーンでここってアメリカに負けた後アメリカ国日本領になったパラレルの映画なのか?とか思ってた。
普通に戦時中の話を撮影してた。
私服でリハしてるシーンをいまいち理解できてなかった〜😃


怖くはないけどキモいというところで怖い!って気持ちにはさせられた。
潰れたような顔でケタケタ笑いながら迫ってくる女って怖いよ〜、本能的な異変への怖さみたいな。

はじめのところのフィルムの上に焼き直しちゃったよ〜ってところの、女の人の後ろから迫ってくるところが一番怖かった。
ちょっと直視できなかった。

2回目見た時は村井の部屋のポスターが変化するところが怖かったな。わかってると怖いシーンだった。

最初のストーリーの混乱の時もだけど、映画を撮ってるのか日常(?)パートなのかわかんなくて何度か混乱した。
絵の具洗ってる時に川上から血が流れてくるシーンとか。
狙った演出なんだよね?たぶん。
察しが悪い女だから毎回シーンのたびに考えてたよ🙂

沙織が落ちる前に黒髪の女を村井が見たのも気づいてなかった。
でも2回見て、落ちた沙織がヒクヒクしながら笑ってるみたいに口が動いてたのにも気づけたから2回見るハメになったのは悪くもない。

あと、最初の「女優霊」のタイトルが出た場所が幽霊のいた位置だったこともわかってよかった。
グッときた。


あと普通に撮影してた映画の話が結構好きだった。
ひとみも言ってたけど、沙織のアドリブの抱きついた時に小さく「お母さん」っていうのすごくいいな〜ッ!!!って思った!!!
母親代わりで、頼りにしてきた姉がいなくなってしまうってときに言えなかった気持ちを彼女だけに聞こえる小さな声で漏れてしまうってエモいなあ!と思うし、その解釈を出せる沙織が凄いなあ!と!

逆にきちんとした映画の中で、呟いたシーンが抜かれたらありきたりな御涙頂戴シーンのような見せ場になってただけかも。
劇中劇だからこそよかった。


2回見るハメにとか言ってるけど全然何度でも見たい話。
ストーリーが綺麗に流れるから見ていて楽しい。
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