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カジュアリティーズのTRBのレビュー・感想・評価

カジュアリティーズ(1989年製作の映画)
3.8
初めて観た時、心が殺された気がした

ベトナム戦争を描いた作品で、個人的に1番残酷な映画かもしれない

実話らしい
それもまた凹む


ある男が電車に揺られている

ふと向かいを見る、そこに座るアジア人女子大生を見て過去の体験を思い出す

彼は以前、ベトナム戦争へと従軍した経験があった

その配属された部隊で、村人を誘拐しレイプし殺害する残酷な現場を目の当たりにしていた


とにかく凹む

みんな演技がお上手で殊更に凹む

作中の音楽がスゴく印象的
暑さと湿度を感じるに十分で叙情的に鳴り響く音と自然

その中で人の価値観を揺るがす戦争犯罪

スゴイ傑作だと思う

だがしかし凹む

被害者の女性役、ベトナムの言葉で何を言ってるかはわからないけど

とんでもなく臨場感がある

あの泣き叫んでる声と怯えた目つき

橋でのラスト、あの顔が忘れられない
初めて観た時から、何回観てもショック

実際の戦場であの状況
果たして突っぱねられるだろうか

日常のモラルが通用しない戦場で、後ろからも狙われるような選択を本当に出来るだろうか

緊張感の中で正常な判断を下せる人の方が少ないと思う

戦争は人を蝕んでいく
モラルなんて言葉紙切れより意味がない戦場の作品。

あの女性の顔が忘れられない

観賞後は陰鬱という言葉がピッタリ
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