TRB

リンダ リンダ リンダのTRBのネタバレレビュー・内容・結末

リンダ リンダ リンダ(2005年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

夏の雨は不安や焦燥をかき立て、内に潜む10代が疼きだす

そんな時はとびきりの青春を感じる作品がイイ

そんな作品からブルーハーツが流れれば、憂鬱な雨だってゴキゲンなシャワーに変わる

さぁ青春を楽しもうゼ!

そんな感じに毎度なる

だから夏の雨の日には観たくなる
というか観る

ネタバレも書いちゃう
だから気をつけろ!


高校の文化祭を控えたある日

軽音楽部のガールズバンドのギターリストが手にケガをしバンドは空中分解寸前だった

ステージを諦めない3人のメンバーは韓国からの留学生ソンを新ボーカルに据え、文化祭へ向け再始動する

拙い練習の中で、メンバーと交流を深めていくソン

限られた時間の中で、彼女らのライブは成功するのか


とにかく好きなんだ

ブルーハーツは青春時代だし、ガールズバンドってのがまたイイ

メンバー全員イイ

ぺ・ドゥナは可愛いく、素朴で、留学先での退屈な日々が色付いていくのが表情に表れていて、たまらなく彼女の魅力が引き出されている

香椎由宇は、短期でキレ味のある女性
でも実は友達想いな一面がたまに顔を出すの瞬間の顔がキュート

前田亜希はニコニコし人当たりの良さが出ていて、女性同士の間の中をまろやかにする

そして関根詩織がたまらなくタイプ
寡黙で多くは語らない、しかし的確なアドバイスと面倒見の良さ、時にフッと頬をほころばせるような笑顔がたまらなくイイ

最初は笑っちゃうような音合わせ

その限られた練習時間の確保に、学校へ忍び込んだり、買い出しにいったり、恋バナをしたり

ありふれた高校生活でメンバーが固まっていく様子

コレを青春と言わず何と言おう

会話も流暢にキャッチボールする、と言うより

間を十分に意識しているからこそ、この世代の心情が読み取れるというか

そのちょっとの間がクスっとさせたり、胸を締めつけたりしてくる

あ〜文化祭って、無条件で楽しかったな〜っとふと思ったりする

そんな文化祭のライブの鉄板演出

午後のライブ、外は急な土砂降り、雨宿りに集まる生徒、最終ステージ

ハルヒの時もそうだけど、コレだけで
コノ演出だけで白飯食える

雨でどんよりして泣きそうな空の感じ
祭りの後のような静けさに包まれた校内
秘めた想いを抱えて観るステージ
ガムシャラなシャウトで繋ぐロック

たまらん

もう一回、高校行きたくなってくる

そこにビッグイベント

告白のスパイス入り

どんだけ盛り上げてくるのよ

ライブ前の告白?からのステージシーンがたまらなく好きで何回も観てしまう

ドラムやギターの準備をしながら

「どうだった?」

少し気まずそうに

「言えなかった」

微笑みを返して

「そっか」

この流れがたまらん!
死んでしまう!
胸キュンキュンし過ぎて死んでしまう

この「言えなかった」がイイ

コレよ!甘酸っぱい!
なんだよ!
好きだー!

クソー!
ドブネズミのように美しいよ!

ブルーハーツってやっぱり偉大な存在
中身スッカスカの曲より素敵がいっぱい詰まってる

一人一人の表情を楽しみながら、ブルーハーツで雨の鬱屈を吹き飛ばす
そうすれば気持ちは10代、青春の晴れ間が見えてくる

ような気にさせてくれる作品。

たまらんの〜
青春
ええの〜

学祭でバンド演奏やったな〜
何やってもオモロかった

でも今は今で、あの頃とは違った楽しみが満載ではある

あの頃なりたくなかった大人になったけど

なってみると割にオジサンも楽しい
気の持ちようでまだまだ楽しめる
青春はまだ終わっちゃいねー!
TRB

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