きょんちゃみ

心みだれてのきょんちゃみのレビュー・感想・評価

心みだれて(1986年製作の映画)
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【ノーラ・エフロンという脚本家】


この映画は、ノーラ・エフロンとカール・バーンスタインの離婚劇をノーラ・エフロンの脚本で映画化したものである。

もう少し詳しく言うと、

この映画は、ニクソン大統領のウォーターゲート事件(1972)をすっぱ抜いたワシントンポスト紙の記者で、当時アメリカの国民的英雄とされていたカール・バーンスタインさんと、『ショウほど素敵な商売はない』(1954)で有名な脚本家夫妻のヘンリー・エフロンとフィービー・エフロンの娘であり自身も有能な脚本家であったノーラ・エフロンさんが、1976年に結婚したわけだが、そのふたりがなんと1979年にバーンスタインさんの浮気が原因で離婚した際の離婚劇を、ノーラ・エフロンの脚本で映画化したものである。

上記の背景が分かると、むしろ面白い映画である。というか、ノーラ・エフロン自体が素晴らしい脚本家なのである。

①『ステイ・フレンズ』(2011)
②『恋人たちの予感』(1989)
③『心乱れて』(1986)

↑ノーラ・エフロン脚本作品はどれも興味深い。ジェイソン・ライトマン監督の『JUNO/ジュノ』(2007)でアカデミー賞脚本賞を受賞したディアブロ・コーディは、自分を導いたのはノーラ・エフロンだったとインタビューで語っている。

なお、『恋人たちの予感』(1989)で、サリーが偽オーガズムを演じた店は「カッツ・デリカテッセン」といってニューヨークに実在する。
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