「考えるな、感じろ」という映画の代表作だ。
鈴木清順は、こんな奇抜な作品を撮っていたので日活を干され、テレビの「ルパン三世」の監修になった。それがルパンの始まりになり、今に至ると思うと感慨深い。
だが、今になって観ていると、新鮮で面白い。スタイリッシュだ。
もともと日活のアクションは荒唐無稽なので、突っ込みはヤボなのだが、これはそれを超越している。
鈴木清順監督は時代の先を行っていたのだ。
それにしても脚本の川内康範。『愛の戦士レインボーマン』から『ダイヤモンド・アイ』、視聴率も苦しくなってきた『コンドールマン』までの原作をし、森進一の「おふくろさん」の作詞もした。この愛国の士とも言われている人物の正体も気になった。
ともかく、渡哲也はかっこいい。親分の石原裕次郎にずっと尽くしたその姿は、この映画の哲也ことテツに重なる。
だからかっこいい。