FutosiSaito

夜明けのすべてのFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.0
 こういう職場なら、病気の説明も症状のことも話さなくても、思いやってもらえる。よけいな「忖度」も過度な遠慮もない環境が、人を変えていく。
 それを淡々と描いているのがよかった。
 そして過剰なドラマのなさ。主役二人が恋愛にも陥らず、ようやく自転車に乗っても事故が起こらない。
 盛り上げるドラマに慣れてしまった我々観客は、アパートのシーンや、自転車のシーンにハラハラするのだが、とりわけ何も起きない。
 お互いを理解しようとする、その関係だけでいい。
 相手を思いやろうとする、それだけでいい。
 プラネタリウムのシーンへと向かい、題名の由来もわかり、じわじわと感動が来た。静かだが、心地よい終わりかただった。
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