FutosiSaitoさんの映画レビュー・感想・評価

FutosiSaito

FutosiSaito

池袋文芸座、大井武蔵野館、銀座並木座にACTミニシアターなど名画座育ち。オールナイトでは、テアトル吉祥寺や浅草東宝などにもお世話になりました。『〜物体X』や『ブレードランナー』などが、その空気感に合ってました。『惑星ソラリス』とかも。
 映画好きなのでスコア甘過ぎ。でも好き。

映画(451)
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セントラル・インテリジェンス(2016年製作の映画)

3.8

 ロック、演技が巧すぎ。第二の天職。
 そして、それを生かしてくれるスタッフの居るハリウッドに感心する。
 ムービースターに憧れるプロレスラーは日本にもいるだろうが、ほぼプロレスラー役だったりで多様性
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

 こんな変な趣味の(もちろんいい意味で)人形アニメが、商業作品として多くの人に受け入れられるようになったとは。感慨深い。
 ウェス=アンダーソン監督はまさに『天才マックスの世界』の主人公のような変な人
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

4.0

 センス・オブ・ワンダーでしょ。
 観客の期待をいい意味で裏切る、逆ブランド主義というか、そういう才能だ。
 スタジオ・ジブリなどはブランドの安心感が観客動員に繋がるのだが、この監督は違う。違うように
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

3.8

 邪道だが、監督の副音声付き別のラストを見たら全貌がよくわかったし、何よりも演出意図が理解できた。
 コメディ監督だが、意識は深い。
 表向きの反差別主義が、怖くて不思議な感覚で批判されていたのだ。
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ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣(2016年製作の映画)

3.9

 天才は今も実存するということ。
 その天才は、その分野(彼の場合はダンス、バレエ)によって、何でも自己表現ができるということ。あらためてそれを知った。
 回転力は、ヌレエフのほうが凄く見えるし、ニジ
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.8

 役所広司の演技力がハンパない。『アウトレイジ』でも狡猾な親分役だった石橋蓮司も。
 『仁義なき戦い』の演技力アップ版。だが、あの当時のギラギラした雰囲気と比べるとどうだろうとも思った。川谷拓三や室田
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パターソン(2016年製作の映画)

4.0

 パターソンに住む、パターソンってうバスの運転手が詩人で、何気ない日常なんだけど……と、他人に話していると、どんどんネタが浮かんできて、じわじわキてしまう映画。
 随所に現れる双子(ツインズ)だとか、
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.7

 やっぱりリアルか。ラストも『007』みたいで実は王道をいくフィクションだ。
 話題になっているように、日本産のキャラクターがいくつも出てきて、「クール・ジャパン」(by 麻生太郎『とてつもない日本』
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.9

 いくつ感想を読んでも、また発見があり、いつくもの解釈を生む映画。
 それが、いい作品だ。そうやって、何度も味わえるからだ。
 主人公はエキセントリックに描かれているが、それはフィクションだからだ。程
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

4.0

 いよっ、ジェシカ=チャステイン!
 ロビイとはなにか、どんな策略を巡らすのか、あらゆる手段を用いて、先の先を取るその勇姿にしびれる。
 まさに辣腕で豪腕だ。
 仕事の仲間とも、常にディスカッションし
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

3.9

 なんでもアリのCGが魔法のように使える時代の、なんでもありの総力戦だ。
 国王(パンサー)に大富豪(アイアンマン)に、魔法使い(ストレンジ)に神様(ソー)から高校生(略)やならず者(スターロード)ま
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パシフィック・リム アップライジング(2018年製作の映画)

3.8

 実写版巨大ロボットだけでなく、『エヴァンゲリオン』を元ネタにした「敵」ネタがいくつもあった。
 前作もエヴァンゲリオンらしさはあったが、今作は黒いイエーガーは出るし、白い量産機も、それらがやることも
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猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)(2017年製作の映画)

3.6

 猿が出てくるけど、人間の映画だ。
 邦題が「猿」だけど原題は「ape」=類人猿だ。
 でも、エイプは「ヒト」だ。人のように描かれている。
 しかし、シーザーは人類のように復讐することなく、人類のよう
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海辺の生と死(2017年製作の映画)

3.6

 島尾敏雄の妻、ミホが書いた原作の映画化。
 奄美の自然がすばらしい。ロングショットの多さは、それを見せるためだろう。
 また、シマの言葉をそのまま使っている。唄も含め、標準語に「吹き替え」しないのも
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ライフ・ゴーズ・オン 彼女たちの選択(2016年製作の映画)

3.5

 徹底的に地味。それがすばらしい。
 そして、盛り上がりがほとんどない。
 大団円もない。それが凄い。
 三者三様の生き方を、「枯れた」風景を背景に描く物語。
 ますます顔が、殻をむいた茹で卵のように
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ラフ・ナイト 史上最悪! ?の独身さよならパーティー(2016年製作の映画)

3.5

 うーむ、どこかで見たようなネタだけど、スカーレット=ヨハンソンにケイト=マッキノンがいるから平気だ。
 『ハングオーバー』で『バチェロレッテ』な作品だった。
 でも、キャラクターが多彩だから、主人公
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映画クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ ~拉麺大乱~(2018年製作の映画)

4.1

 行き過ぎた正義への警鐘。
 ラーメン道、ラーメンブームへの違和感。
 『クレヨンしんちゃん』にはもう傑作は生まれないと思っていた自分がバカだった。
 示唆に富む、このシリーズを甘く見ていた。
 他国
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.8

 戦時中、「トピックセンテンス」方式で、一つの報告に一つの事実を簡潔に述べさせた。
 感情や私見でなく、事実の分析を重視した。それがウィンストン=チャーチルだ。
 これは、木下是雄の名著『理科系の作文
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横道世之介(2013年製作の映画)

4.0

 『桐島部活やめたってよ』が「負の青春」屈折した青春の典型だとしたら、これは純粋な「陽の青春」で、その要素・エピソードをいくつも織り込んだ作品だ。
 彼女の妊娠やあこがれの人、実家と元恋人怪しい隣人な
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ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)

4.2

 ベルリンの壁がある光景や設定など、奇跡的にできた寓話。
 上空から見下ろす天使の視点や、子供にしか見えないその姿など設定もすばらしい。
 そして「詩」。題名どおりの詩が随所にちりばめられ、映像が重な
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セトウツミ(2016年製作の映画)

3.6

 挑戦は難しい、漫画原作があるとよけいに。
 表情など、原作漫画に「似せる」のはよくある。『鋼鉄の錬金術師』や『ジョジョの奇妙な冒険』などでもそういうことはよくある。そっくりさん映画。
 でも、そこが
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エル ELLE(2016年製作の映画)

3.8

 解釈を拒む怪作で、インパクトありすぎ。
 普通の男性中心な映画に対する鏡というのはわかる。世の男性が願望するものを手に入れたり、性欲を含めたその欲望のまま生きている熟女が主人公。
 これが男性だった
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ことの次第(1981年製作の映画)

4.3

 映像による詩であり芸術。
 ハリウッド式の誰にでもわかりやすい物語への決別でありその宣言だった。
 後に『ベルリン・天使の詩』でブームを呼んだヴェンダース監督作品は、そこから『アメリカの友人』を見て
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

 それじゃ日本はどうなんだ?と情けなくなった。
 「朝日新聞は〜」と特定の新聞社を非難したり、「毎日新聞」系のTBSを目の敵にしたり、逆に改憲については「読売新聞を読め」とか、例年「産經新聞」に正月対
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破裏拳ポリマー(2017年製作の映画)

2.9

 ドラム缶がいちばん印象に残るアクション映画(そこは見てのお楽しみ)。
 スケールがテレビの延長で、特に傷や血糊のメイクがちょっと……というところ。
 ただ、アクションは総合格闘技ふうで見応えがある。
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.1

 父バーフバリがなぜ死んでしまうのか、前作からの疑問が解けた。
 無敵の王バーフバリの活躍や、民の王たる行いの数々が長く続き、どうなることかと思いきや、息子シヴドゥの物語へとつながっていく。
 構成は
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ピッチ・パーフェクト(2012年製作の映画)

4.1

 リフオフ最高!音楽ものの王道パターンで、全米選手権のようすも『チアダン』に通じている。同様なボロボロからの快進撃は、わかっていても面白い。
 アナ・ケンドリックも若くていきいき。大学に入りたての、ち
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セッション(2014年製作の映画)

3.9

 劇場で見そびれて、某レンタルにもなくて、ようやく見られた。
 106分という尺の短さもあるが、気がついたら一気に最後まで見ていた。
 鬼軍曹、鬼教官の映画はあまたあるが、シゴキとの応酬がセッションに
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バーフバリ 伝説誕生(2015年製作の映画)

4.0

 本当に未だ見たことのない、娯楽のワンダーランド。
 アクションの仕方も、敵味方のパターンも、いまだに見たことがないパターンで新鮮すぎる。いい意味で。
 特に、滝の崖を昇るバリエーションのものすごさに
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

4.0

 『硫黄島からの手紙』以来、有名俳優による実話路線だった監督が取った手段が「本人」が演じるというものなので、そこばかり話題になるが、違った。
 取材を兼ねた対話をするうち思いついたそうで、乗客の中にも
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ソウル・ステーション パンデミック(2016年製作の映画)

4.0

 社会派ホラーとか言われているとおりの作品だった。
 ホームレスの問題や、その扱われ方。これは『フェイク』と同じ構造で、今回は娼婦にヒモが主役で、そこに自称「お父さん」が絡む。
 韓国社会というか、世
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我は神なり(2013年製作の映画)

3.9

 こんな社会的に重い問題をアニメーションにした監督の才能と、それが商業映画として成り立つ韓国に感心する。
 日本ではどうだろうと思うからだ。
 監督自身も言うように、日本の今敏から影響を受けていること
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.1

 死者との、彼岸との交信。
 同じディズニー配給『ブラックパンサー』はついにほぼ黒人のヒーロー映画だったが、これはメキシコ人だけのアニメーションだ。
 そんな設定(背景)でヒットするのかというのはまさ
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ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ(2016年製作の映画)

3.6

 マクドナルド兄弟から、「一号店」と経営権を奪ったレイ・クロックの物語。傲慢で執念深い、元セールスマンの立志伝だ。
 エリック・シュローサーのノンフィクション『おいしいハンバーガーのこわいはなし』(2
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.1

 アカデミー賞作品賞だからと思って見ていると、冒頭からヌードと自慰のシーン!血などのグロテスクな描写もあり、半魚人との恋愛という要素もあり、まさにエロ・グロ・ナンセンスの揃い踏み。
 町山智浩がいうよ
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.0

 「ブラックイズビューティフル」に「ブラックイズストロング」が加わった映画だ。
 今の映画に出る黒人はなぜか直毛だらけなのだが、ここには見えない。そこにも監督のこだわりを感じた。
 非暴力のヒーロー。
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