FutosiSaitoさんの映画レビュー・感想・評価

FutosiSaito

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池袋文芸座、大井武蔵野館、銀座並木座にACTミニシアターなど名画座育ち。オールナイトでは、テアトル吉祥寺や浅草東宝などにもお世話になりました。『〜物体X』や『ブレードランナー』などが、その空気感に合ってました。『惑星ソラリス』とかも。
 映画好きなのでスコア甘過ぎ。でも好き。

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ワンダーストラック(2017年製作の映画)

3.7

 北野武は同じ聾者の映画として『あの夏、いちばん静かな海。』を撮った。手話に対するよけいな字幕なしで。
 このトット=ヘインズ監督も同じように字幕を付けず、さらに聾者の女の子のシーンでは、サイレント映
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馬を放つ(2017年製作の映画)

3.8

 キルギスのようすを垣間見られただけでも、よかった。
 かってソ連の「キルギス共和国」で「キルギスタン」だけど、ソ連以前の伝統も残っている国。
 見た目は日本人やモンゴル人のようだけど、騎馬民族で、何
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ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

3.4

 かの『スターウォーズ』より先駆けた原作のコミック(バンドデシネ)が『ヴァレリアン』だが、リュック=ベッソン詰め込みすぎた。
 よって焦点が定まらず、過剰なほどに雑多なスペースオペラ映画になった。
 
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.8

 音楽は人を元気にさせてくれる。凡庸なようだが、この映画にふさわしい。
 日本映画では、ライブシーンがしらじらしくてキマりにくいものだが、これは最高に盛り上がる。
 「バンドやろうぜ」映画はいくらもあ
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コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)

4.0

 南北の刑事が共同で捜査をする痛快で爽快な、バディもののアクション映画。
 なんといってもユ=ヘジン。彼がいれば、面白さは間違いなし。
 かといって、コメディ・リリーフかというと、もっとかっこいい。
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ゲッベルスと私(2016年製作の映画)

3.8

 しわくちゃの婆さんが、モノクロのアップで淡々と語っていくのだが、しだいに恐ろしくなってくる。
 第二次世界大戦当時の宣伝映画や記録フィルムの挿入は、このドキュメンタリーの監督によるもので、それにより
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

3.7

 センス・オブ・ワンダーな北野武的(『北野ファンクラブ』的)ギャグで哲学映画。実にくだらない。
 発想も映画化させるプロダクションも凄い。
 そもそも映画はフィクションであるのだが、これはタイトルバッ
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交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい(2009年製作の映画)

3.3

 ボンズ版『エヴァンゲリオン』。でもポップ。
 焼き直しが多く存在するという点でも、ロボットの暴走や会議のシーンなどでも、類似性は挙げられる。
 だが、庵野秀明もボンズの社長と大阪芸術大学の同期なので
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プーと大人になった僕(2018年製作の映画)

3.7

 自然界の「与太郎」それがプーさんだ。
 純粋で疑うことを知らず、ちょっと間抜けな存在。
 それでも真実を突いた言葉を発するし、それが心に響く。
 ユアン=マクレガーはちょっと前まで『TR2』(トレイ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

 揺れるカメラに、ちょっと素人っぽい演技の冒頭はにはどうなることかと苦笑いして観ていたが、ところがどっこいだった。
 評判通りのいい映画。
 「バンドやろうぜ」とか「映画とろうぜ」とかの映画に悪いもの
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パパVS新しいパパ 2(2017年製作の映画)

3.7

 パパと新しいパパのさらに父親が加わった「合同クリスマス」に向かって、事態がどんどん悪化するなか、収集つかないと思いきや、大団円を迎える。
 途中のボウリング場に、大団円の場所など、いかにもアメリカン
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ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>(2015年製作の映画)

3.6

 思ったより面白いぞ、タートルズ。
 安易に人間の姿にならないところがミソだ。
 ミーガン=フォックスは『トランスフォーマー』の頃と同じように、意味もなくタンクトップ姿で全編をとおしている、それも良い
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片桐はいり4倍速(2009年製作の映画)

3.4

 題名どおりに片桐はいりの四本立て。決して四倍速ではないが、四本ぶん楽しめる。
 松尾スズキに辛酸なめ子という、両巨匠を監督に迎えた時点で「変」にならないわけはない。
 学生時代に、彼女がまだ女子大生
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牙狼<GARO>神ノ牙-KAMINOKIBA-(2018年製作の映画)

3.6

 牙狼は終わらない。かれこれ何年やってるんだろうか?
 2005年から初代が始まっているので、ずいぶん長い。
 そして、黄金騎士の基本デザインは変わっていない。そこが凄い。
 雨宮慶太のビジュアルイメ
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パパはわるものチャンピオン(2018年製作の映画)

3.9

 中島らも原作の『お父さんのバックドロップ』以来のプロレス父子もの感動作。ミッキー=ローク主演の『レスラー』よりは悲壮感がないが、こちらはファミリーむけの良作だ。映画館でも親子連れが多かった。
 何よ
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トランスフォーマー/最後の騎士王(2017年製作の映画)

3.3

 長すぎた。同じテンコ盛りならトム・クルーズの『ミッション・インポッシブル・フォール・アウト』を見習えと言いたい。
 あちらは筋も通っているし、最後まで飽きさせない。
 「ありえない」のがSFで、まし
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劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション(2010年製作の映画)

3.7

 正統派ムーミンの人形アニメ版。マックス=フォン=シドーやステラン=スカルスガルド、マッツ=ミケルセンら豪華な声優陣に主題歌はビヨークだ。
 いかにムーミンが北欧で敬意をもたれているかがよく分かる。
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長江 愛の詩(2016年製作の映画)

3.4

 芸術。風景の映像とイメージの。
 ともかく遡る。それが長江なので、ものすごいどころか壮大なスケールになってしまう。
 日本では絶対に見られない風景の連続に、川の雄大さに驚く。
 だが、ストーリーはわ
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バース・オブ・ネイション(2016年製作の映画)

3.7

 日本では劇場未公開となってしまった。
 『それでも夜は明ける』やタランティーノ監督の『ジャンゴ』の系譜といえる、黒人奴隷の実態を描いた映画。
 今では考えられないが、売買され権利を奪われるどころか、
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ルーム(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 犯人像は特に描かない。そこが凄い。
 実話をもとにした映画だが、重点はむしろ「部屋」を脱出したあとにある。犯人の動機や、犯人の人物像は描こうとしない。
 むしろ、監禁から世界に順応するとはどういうこ
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ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

3.9

 いい年をしたドウェイン=ジョンソン主演なのに、立派に青春してて図らずも感動してしまった。
 ジャック=ブラックのオトメ演技もよかった。
 少年ジャンプのイズム「友情・努力・勝利」をうまく取り込んだス
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.8

 マーベルというか、ディズニーはしたたかだ。
 どこまで儲けようというのか。あらゆるパターンのヒーローを登場させて、あらゆる層に受けるようにする。
 「アベンジャーズ」ではシビアな戦いを見せ、「スパイ
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ル・コルビュジェとアイリーン 記憶のヴィラ(2015年製作の映画)

3.8

 議論の映画。建築に関する議論に、デザインに関するもの、こういう作品が制作されるということにも感激した。
 また、建築界の巨匠と言われるコルビジェと、インテリアデザインのアイリーンを、伝記として称える
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ナチュラルウーマン(2017年製作の映画)

4.0

 監督は主人公役のダニエラ=ヴェガ(トランスジェンダーの歌手)と話し合いながらこの作品をつくっていった。だから、これはフィクションでありながらたぶんに事実に基づいている。
 特に、主役のマリーナに対す
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神様メール(2015年製作の映画)

3.9

 ブラックコメディなんてもんじゃない、凄い振り切れかただ。
 原題は「新・新約聖書」であり、それが物語をそのまま表している。
 ただ、ここでの神様は暴力おやじで、クズな人間?妻である女神も何もしないし
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薔薇の名前(1986年製作の映画)

4.8

 今までで、最も読んでいて興奮した本。記号学者ウンベルト=エーコによる傑作推理小説で中世キリスト教ミステリーで、その映画化!
 これだけ面白いのに、一緒にその小説について語る人が身近にいなかった。
 
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

3.8

 キャプテン・アメリカ、通称「キャップ」。やるじゃないか。
 評判どおりの佳作だ。
 『レインマン』は自閉症スペクトラムでサヴァン症候群、方やこの作品の主人公はギフテッド。
 『レインマン』は施設に入
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.4

 エイミー=アダムスは『魔法にかけられて』あたりからずっと観ていて好きなんだが、これはどうも……。
 そしてジェイク=ギレンホールも2005年の『ブロークバックマウンテン』から追っかけているが、こっち
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ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2017年製作の映画)

3.8

 氷の男と言われたボルグが実は……という時代があったことや、悪童マッケンローにも父からの確執があったことなど、背景が丁寧に描かれていた。
 スウェーデン映画なのでビヨン=ボルグ中心かというとそうでもな
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続・深夜食堂(2016年製作の映画)

3.8

 現代版、『居酒屋兆治』。向こう傷のあるマスター小林薫のはまり役。
 場末にある深夜しかやっていない食堂に、いろいろな客が訪れそれぞれがワケありの、グランドホテル形式なので物語が作りやすい。
 現代新
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STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)

3.8

コンテンツとしての『ドラえもん』のすばらしさ。
タイムマシンで未来から来た、ネコ型ロボット。ダメダメな主人公を「ひみつどうぐ」で助ける。
机の引き出しのタイムマシンといい、4次元ポケットといい、
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バトル・オブ・ザ・セクシーズ(2017年製作の映画)

4.0

 激アツのスポーツものかと思いきや、男女どころか性的指向による差別・偏見との戦いも予感させる作品だった。
 字幕でも「LGBT」でなくちゃんと「LGBTQ」になっていたし。
 Q=クエスチョニングとは
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インクレディブル・ファミリー(2018年製作の映画)

4.0

 実は自衛や自警の意味を問い、いきすぎた正義や強すぎる正義をも考えている「インクレディブルファミリー」の続編。
 カートゥーンの絵柄ながらも、かなり動きのあるシーンやアクションは迫力満点だ。実写のリア
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立ち去った女(2016年製作の映画)

3.8

 凄いものを見た。なんだか。
 ヴィム=ヴェンダース『ことの次第』を思い出したが、こちらはもっと徹底して「逆ハリウッド的」だった。
 カラーでなくモノクロで、ズームやパンやクローズアップなし。効果音も
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人生はシネマティック!(2016年製作の映画)

3.8

 国策映画を撮れと言われ女性脚本家が、ダンケルクの件に取り組む。
 クリストファー=ノーラン監督の『ダンケルク』とも異なる、事実へのアプローチが面白かった。
 女性への偏見や、国策ゆえのプロデューサー
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.0

 トム=クルーズに不可能なし。というより、「危険で不可能なアクション」にますます取り憑かれている。
 危ないほうへ突き進むその姿は「インポッシブル」というより「インセイン」。つまり、どうかしているとい
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