子持ちのカイロレン

狂った野獣の子持ちのカイロレンのレビュー・感想・評価

狂った野獣(1976年製作の映画)
5.0
 川谷拓三と片桐竜次が銀行強盗を失敗して、逃走中にバスジャック。乗り合わせた乗客に野口貴史、志賀勝、後部座席に渡瀬恒彦と、東映ピラニア軍団が狭いバスに勢揃い。もちろんただの乗客で終わるはずもなくバスジャック犯と大乱闘。78分ずっと躁なテンションで駆け抜ける異常に楽しい映画。
 全編「バニシング・ポイント」だし、「ダーティ・ハリー」みたいに歩道橋の上からバスに飛び降りる(失敗して骨折)室田日出男だったり、70年代アメリカ映画からの影響が楽しい。ぐるぐるとカート場を周回するラストはたぶんロケ地と予算の都合だと思うが、結果的にだらしない日本の青春そのもののよう。