電気羊

夏の嵐の電気羊のレビュー・感想・評価

夏の嵐(1954年製作の映画)
3.4
1800年代のオーストリアの支配下にあるイタリアが舞台。敵国であるオーストリアの若い士官と禁断の不倫の恋に堕ちるイタリア貴族の熟女人妻の恋愛ロマンス。丁度、トルストイの「戦争と平和」を読書中だったので、日本人には縁のない欧州の貴族の日常生活に決闘、文化などの生活様式や戦争シーンがすんなり入ってきた。とともに、この映画の主眼であるところの平和でなければ人生の意義が見つけられないというのも理解できた。当時を再現したヴィスコンティのこだわりの映像美もさながら、現代と違い楽しみの少ないこの時代において、恋愛も不倫もセックスもイコールで貴重なものなんだよね。まあ、結局、熟女は不倫相手の若いツバメに金だけせびられ、ツバメはその金を若い女に貢ぐことに。…オヤジが若い女の子に恋して貢ぐのは今も同じか。
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