ずっと頭から離れない映画。
冒頭からアヴァンギャルドでヒッピーで、フーテンで、アナーキーだ。
性も暴力も、常識では抑圧すべきものなのだが、ここでは主演の、頭のネジが外れた「ネジ子」と積極的に死にたがっている男=佐藤慶も、小松方正もみんなおかしい。
ようやく舗装が始まったかのような道路も、周辺の景色もみな乾いていて、白い。
夏の焦燥と、登場人物たちの心情を表していて、この映画にふさわしかった。
権力との闘争に内部抗争(内ゲバ)と、いろんな寓意がありながら、前衛的ゆえにわかがわからないのだが、いとおしい。