きょう

キング・オブ・コメディのきょうのレビュー・感想・評価

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)
4.4
● デ・ニーロの怪演はブラボー
● コメディアンを目指す「やべーやつ」
● 異常で異様な変な奴を見たい人は

日本でも芸人はどこか一般人と外れており、その生き様さえも芸のような人が多いように感じるが本作のパプキンはそんなもんじゃない。

犯罪をするという社会から逸脱した行為はただそれだけでも異様なわけだが、パプキンの異常さは生理的に関わりたくないタイプの異質さ。
妄想と現実の境界が曖昧で且つ他人のパーソナルスペースを理解しようとしない彼は不快とか超えて怖い。そしてそれを演じるデニーロはもっと怖い。

同監督作には素材は違うが味付けは同じような映画「タクシードライバー」があるがこちらはあまり好きではない。主人公に異常性で包まれた才能が見える分なんとなくキングオブコメディのストーリーは説得力を持ってる気がする。

ちなみに私、本作のオチは妄想派。

近年のヒット作であるジョーカーのトッド・フィリップス監督が本作をオマージュしているのは知っていたが成程、愛を感じる。ストーリーからキャスティングから…そちらのファンは絶対見た方が良い。
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