● 哀しきかな 盛者必衰の理
● 家族を持たぬ者の家族の物語
● 日本ヤクザ版グラントリノ
久しぶりにヤクザものを見た気がする。偶然にも綾野剛主演で二連続。日本で一番悪い警察から日本で一番報われてほしいヤクザまで、綾野剛は悲哀を纏わせたら100点だね。
彼にとって家族とは何だったのか、残したものは…。
私は世代的にギリギリ本物のヤクザというのはお目にかかったことがない。だが、学生時代のヤンキー共はいるのかいないのかわからんケツ持ちのヤクザに心底ビビってたもんだ。
その頃から都市伝説となっていた彼らも今となっては肩身が狭い。組の解散もニュースで聞く。今のヤンキーはヤクザにビビるんだろうか。
主人公山本賢治の人生は寂しさをヒシヒシと感じる。だからこそ人との繋がりに見える小さな暖かさは不思議と胸を締め付ける。
…あゝ無情。