● 笑って泣ける戦争映画
● 脇役がとてつもなく輝いている
● タイカ・ワイティティ最高かよ
第二次世界大戦末期ナチスドイツに生ける10歳の少年の話。
ユダヤ人の強制収容や少年兵の徴用、情報統制。重たいテーマで悪ふざけなんてもってのほかなのは間違いないのだが、本作はクスリと笑える仕上がりになっている。このバランス感覚は絶妙で、おふざけではないがお堅いわけでもない軽妙な戦争映画はあまり他では見ないのではないか。
特に感じたのが脇役が輝くこと輝くこと…全キャラクター味が濃いのだが特に良いのがエドワード・ノートン演じるキャプテンK。飄々と気が抜けているのについていきたくなるようなカッコ良くデカい様は憧れる。彼が出てくるカットは全部が印象的。
10歳の少年のただ一人の友人ヒトラー。監督自ら演じてる訳なのだが、もうめちゃくちゃ面白い。少年の葛藤を含め視覚的に楽しい上にわかりやすい。
こんな重そうなテーマでこんな上質なエンタメに仕上げるタイカ・ワイティティ。最高だよ。