アレックスbuono

何が彼女をそうさせたかのアレックスbuonoのレビュー・感想・評価

何が彼女をそうさせたか(1930年製作の映画)
3.0
最初から最後までずっと鬱。あまりにも救いがない環境では人は何も信じられなくなり、狂人と化す。良い人であろうとしても何も良いことが起きないのでもはやメリットが無い。当然の怒りであり、「それはそう」となった。JOKERの系譜である。
ここまで露骨に登場人物を人相悪く描くのはフィクション性を感じてしまうが、意図は伝わる。

冒頭と終盤のフィルムが消失しているため字幕で補われているが、とくに終盤の怒涛の字幕での情景描写には猛烈に想像力が掻き立てられて、逆に魅力的と感じてしまった。

監督:鈴木重吉
脚本:鈴木重吉
原作:藤森成吉
1930年・日本