kyoko

スピオーネのkyokoのレビュー・感想・評価

スピオーネ(1928年製作の映画)
4.5
やっと!観た!
ラングのスピオーネ!
面白かった〜

国際的スパイ組織vsイギリス諜報局and美しい女スパイとのロマンスというハラハラドキドキのアクション大作。メトロポリスもびっくりだったけど1920年代のサイレントでこの完成度には感服する。
音楽がピアノだけっていうのも粋だった。

メッセージが電光掲示板みたいに出てきたり、新聞が飛び出してきたり、机まわりの近未来的小道具が相変わらず楽しい(そしてそんなに便利な感じがしない)。
ボクシング終わったらダンス、サイドカーでの追跡、頭から離れない車両番号、ココナッツボム、メガネメガネ…なんだこれ!も満載のぜんぜん飽きない150分間。

日本の機密情報とマツモト博士のくだりは結構な山場だった。冷静沈着だった博士のグラグラぶりに、博士耐えて!耐えるのよ!となんども心中で叫んだのに…そりゃ部下も亡霊で出てくるわ。
旭日旗の見せ方がまだ起きていない太平洋戦争の日本の行末を暗示しているようでちょっと怖かった。

それにしても圧倒的に騙されていたのはイギリス側だった。素顔を見せない幕引きは最後まで「やられた」感を残す。

326号、髭もじゃのときのほうが絶対イケメンだった。
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