ずどこんちょ

ひゃくはちのずどこんちょのレビュー・感想・評価

ひゃくはち(2008年製作の映画)
3.0
高校三年間死ぬ気で頑張ってきて、グラウンドに立つことも許されることなく終わりを迎える補欠がいる。
自分は野球部ではありませんでしたが、甲子園を目指す夢の厳しさと不安がひしひしと伝わってきました。

どこまでも夢を追った野球部員の友情と青春……と言えば爽やかで美しいのでしょうが、高校野球でメンバー入りか補欠かの瀬戸際で奮闘している高校球児にとっては醜くなっても掴まなければならない泥沼の夢です。例え親友と争うことになっても。
高校球児の勝負に燃えた奮闘と苦しみがリアルでした。

ただ、球児たちが平然とタバコ吸ったりアルコール飲んだり、後輩いじめが正当化されているのはリアルに寄せ過ぎて見苦しかったです。真実か否かはさておき、映画なんだから都合よく省いても良い場面もあります。ありのままのリアルを見せることが必ずしも良い映画にはならないかと。
余計なことまで全部ひっくるめて、良くも悪くも真面目に高校球児の奮闘と向き合った作品でした。