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椿三十郎のRyuのレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
3.9
森の中の古い社で密談をする9人の若侍たち。彼らは次席家老 黒藤と国許用人 竹林の汚職を告発しようとしていた。若侍のリーダー格 井坂は伯父でもある城代家老 睦田に届けるが相手にされない。しかし大目付の菊井は真剣に話を聞いてくれた という。しかし突然現れた一人の浪人は侍たちの話を聞いて、菊井こそが黒幕だ と指摘。案の定、間もなく菊井の手勢が社を取り囲む。

同じく、監督 黒澤明、主演 三船敏郎の「用心棒」の続編的作品。
「用心棒」では桑畑を名乗っていた浪人。今度は椿の花を見て、椿三十郎 と名乗ります。プロットとしては、めっちゃ強い三船敏郎が助けてくれる って感じで「用心棒」と近いものとなっております。
めちゃくちゃ青臭くて頼りない若侍たちのために、おじさんが人肌脱ぐ。デカい見返りもないけど頑張る。口は悪いけど、普通にいい奴で頼りになる。なんかイイ先輩って感じですね(笑)。
悪いやつとことん悪いし、その後に部下 仲代達矢も良き。三十郎と似て、ギラついていて、ライバルって感じでしたね。最後の血しぶきはやり過ぎだろ 友達思いますが、やっぱりカッコいいです。
城代家老の奥さんや娘のふわふわした感じや捕らわれて押し入れがテリトリーになっちゃった奴など、ちょっとクスッとなれるポイントもありました。渋くてカッコいいだけでなく、こうしたちょっと肩の力を抜けるポイントがあるのもイイですね。
シンプルなストーリー、魅力的なキャラクターたち、カッコいい殺陣、ちょっとした笑えるポイント などなど。エンターテインメントとして完成された作品だと思いました。
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