OASIS

サイレントヒルのOASISのレビュー・感想・評価

サイレントヒル(2006年製作の映画)
3.8
コナミの大人気ゲーム「サイレントヒル」映画化した作品。
監督のクリストフ・ガンツはこのゲームの大ファンで、制作が決定した際には自分で作ったPVをコナミに送って猛アピールしたそうな。

ゲームの映画化といえば「バイオハザードシリーズ」や「トゥームレイダーシリーズ」なんかがありますが、徐々に原作とかけ離れていって普通のアクション映画となってしまったそれらとは違ってこの映画の原作再現度は群を抜いていると思いました。

ゲームの「1」と「2」を微妙にミックスし、主人公を女性にしたり、「裏世界」の描写をより映画的にパワーアップさせたりしていますが、その陰鬱で閉鎖的な世界観は損なわず見事に再現している。
このシリーズ独特の不気味なクリーチャーの数々も、「レッド・ピラミッド」を筆頭に「ダーク・ナース」のカクカクした動き等の気持ち悪さ全開な美術・技術なんかも冴え渡ってます。
ホラーとしては2時間超えと結構長いですが、盲信的な教徒たちとその餌食になった少女の暗く救い難いストーリーにはただの気持ち悪い映画で終わらせない後を引く重さがあったりします。
彼女の復讐を考えると、何故教会全体を火炙りにせずに針金みたいなので殺して満足だったんだろうか?と思ってしまいましたが。
それに、ベネット刑事がかなり頼れる相棒として登場しますが、彼女の最期があまりにも酷いので悲しくなってしまいました。ただ写真を持っていただけなのに・・・。
生きたまま皮を剥がれて教会の扉に叩きつけられたり、原作よりも結構グロいシーンが増えてますが、ゲーム原作の映画としては最高峰なのではないでしょうか。
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