市子のＯASISのネタバレレビュー・内容・結末

市子がどうやら本当の市子ではないということからその出生の秘密を追う話。
ここ最近になってそういった失踪した人物の過去を深掘って行くような内容の映画をかなり見たように思うが、どれも共通して結局は暗い話になっていくのが嫌でもっと逆に全くどうでも良いような笑い話であったほうが気分的には楽。

杉咲花の自然な演技は特筆すべき点であり、そこには異論を挟む余地は無い。
性的虐待、育児放棄、ヤングケアラーであったりの問題を孕んでいるが、そのどれもがやはりまだ踏み込みが足りないように感じる。
在宅でNPPVをしてる人のマスクを取るという最期の迎え方はなかなか見たことが無かったし、そこに確かに市子の優しさや葛藤が垣間見えたので良かった。

市子と関係のあった人達の証言ばかりが続く前半は確かに話は進んでいるのだが、そこに市子という人物像の核心がなかなか浮かんでこずサスペンスフルというよりかはモヤモヤが強かったなぁ。