こたつむり

ナイロビの蜂のこたつむりのレビュー・感想・評価

ナイロビの蜂(2005年製作の映画)
3.8
食い合わせに失敗した典型例。それでも秀作認定。

天ぷらとスイカやウナギと梅干など、ダメだと言われる食い合わせがありますが、本作品もダメなものを食い合わせてしまいました。それは、アフリカの抱える問題と、夫婦間の問題です。

残念なことにどちらとも追求すればするほど、深く、重い、展開になるのは避けられないところ。深い青と深い青を掛け合わせて生まれるものは闇。他人様に気軽な気持ちで推薦できる作品ではありません。

それでも出来ることなら観ていただきたいと思う一本ではあります。特に妻帯者の方は座して括目すべきかと思います。そして気付いて頂きたい。

この作品の主題は「夫婦間の問題」の方であり、「アフリカの諸問題」は刺身のツマだということに。やはり、誰もが身近な命題に答えるのが精いっぱいなのです。そして、それが大切なことなのです。

さて。話は変わりまして。
どうでも良いことかもしれませんが、僕はここまで書くのに一週間くらいかけています。というのも、なかなか納得がいく文章にならないからです。しかし、それも仕方のないことだと先ほど悟りました。

何故ならば、本気でこの作品の感想を書こうとするとラブレターになってしまう、ということに気付いたからです。先ほども書きましたが、主題は「夫婦間の問題」なんです。つまりは「相手を思いやること」なんです。

このことについて書けば書くほど、自身の恋愛観を刻み込んでしまい、どうしてもラブレターになってしまうというわけなのです。だから、気軽にヘラヘラと書けるわけがなく。そして、そういうものは他人様に見せる類のものではなく。おうちの宝石箱の中に仕舞っておくのが吉なのです。いや、宝石箱は持っていませんけどね。

そんなことに気付いた僕は。少しでも奥さん孝行に努めたいと思います。不満を言えるうちが花ですよ。ホントに。ね。
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