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未来は今のwisteriaのレビュー・感想・評価

未来は今(1994年製作の映画)
4.5
これは比較的知名度低いし、当時カンヌ映画祭では『パルプ・フィクション』に競り負け、製作費の割に興行的にも大コケした作品だったと思いますが、コーエン兄弟作品の中では個人的にはこれが一番好きなくらいです。

ティム・ロビンスが好きなんですが、コメディやらせても上手い!ポール・ニューマンとの絡みも最高だし、ジェニファー・ジェイソン・リーのビンタも素晴らしい。

大好きな『素晴らしき哉、人生』をはじめとするフランク・キャプラへのオマージュ満載なのもお気に入りの理由。主人公ティム・ロビンスの人生の上がり下がりが主題の一つなのですが、高層ビルや飛び降りシーンなど垂直方向を強く意識させる(フラフープやフリスビーの水平方向との対比も入れつつ)画作りが効果的だし、50年代後半の米国を丹念に再現していて、見ていて目にも美味しい。

原題は"The Hudsucker proxy"。
ハッドサッカー氏の代理人、くらいの意味?邦題の『未来は今』は、ビルの大時計の文字盤に書かれていたThe future is nowから。細田守監督の『未来のミライ』はこれを多少意識してるのかな?
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