↓のレビューは。今はもうなくなってしまった映画レビューサイトに、鑑賞直後に投稿したレビューを。こちらのサイトに移行する際に、以前のアカウントにて投稿したレビューになります
☆☆☆☆
音楽映画の名作中の名作です。
大指揮者ストコフスキーの全盛期を映像で見られるだけでも嬉しいのですが、観た人をハッピーにさせるだけのパワーがあります。
嘘が嘘を呼びながらも誠になる可笑しさ、何でも歌にしてしまうタクシーし運転手や常に悪戯ばかりしている大金持ち役の名脇役ユージン・ポーレット等のキャラクター設定の妙は、当時の世相の深刻な悪化を考えれば信じられない程の事でこの脚本は凄いです。
‘音楽がある生活’がどれだけ豊かな社会を作り上げるかを教えてくれます。
それは最後にディアナ・ダービンが歌の途中で父親役のアドルフ・マンジューに「笑って!」と合図を送る所からも伺えます。
今は何でも揃う時代なので若い人にはどう映るのかは解りませんが、終盤でストコフスキーに自分達の“音”(想い)を知ってもらう為に必死になって演奏する熱い場面での出演者の生き生きとした顔のカットバツクに、階段を生かした人物の配置と素晴らしいクレーン撮影と演出力は何回観ても感動的です。
劇場鑑賞 ACTミニシアター(16ミリ)
その後、DVDで何度か鑑賞。