たりほssk

赤い風船のたりほsskのレビュー・感想・評価

赤い風船(1956年製作の映画)
5.0
一生心に残るような素晴らしい作品でした。
まず、冒頭の薄い青とピンクのパリの景色が絵画のようで、目が釘付けになりました。さらにそこから男の子パスカルと風船が出会う場面がすてきでした。上を見てあっと気づいたパスカルが、するすると街灯に上って風船を口にくわえて器用に下りてきて、そこで赤い風船が登場…なぜこんなに引き付けられるのかわからないけれど、本当にこれだけで感動しました。
そして風船を持って力いっぱい走るパスカルがかわいくてかわいくて…(動きやすそうなスウェットのようなズボンもかわいいー!)全体を通して、絵本を見ているようでした。
また、少年と風船の間に芽生えた友情にも心打たれました。パスカルが風船を大切に思う気持ちが伝わってきました。(蚤の市で二人(?)が出会えた時はとてもうれしかったー!)悪ガキたちに追いかけられる風船を見て、少年と一緒に本当にハラハラしてしまい、結局残念なことになったけれど、素敵なラストが待っていました。
想像力が豊かな、というのはこういうことを指すのだと思いました。
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