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プラダを着た悪魔のnt708のネタバレレビュー・内容・結末

プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

本作は女性にとっての理想と現実を温かくも残酷に描いた良作である。女性の人生において「仕事」が何を意味するのか。「仕事とプライベート」という二元論的な話ではなく、「仕事」を人生のいちピースとして捉えたときに、登場人物たちがどのような選択をするのかが本作において最も重要な点であるように思う。

さらに前提を遡れば、どのような局面においても「I have no choice.」と自分が置かれた環境に消極的態度をとるのではなく、「I choose...」と積極的態度をとること、とれることの重要性をも説いている。女性というだけで不利になる時代だったからこそ(もちろん今も大した変化はないのだが)、本作は周りを見渡せば案外可能性は開けていることを教えてくれる応援歌だったのではないだろうか。

ミランダの生き方もアンドレアの生き方も否定することなく、どちらの「選択」も許容する本作の態度は素晴らしい。本当の意味で自分で決められる自由と勇気が得られたら少しは人生が豊かになるのかもしれない、、そう思える作品だった。
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