地球に探索にやって来た宇宙人と調査する地球人が死闘を繰り広げる様子をコミカルに描いたスプラッタードラマ、元が自主製作なので所々にチープさを感じるのは否めないけれど拳銃を使ったアクションは本格的だしエイリアンによるゴアシーンは結構凝っていて楽しめる。何より、カメラワークや編集が下手なプロの監督よりも冴えまくっており後年メジャーで活躍する才気の片鱗を覗かせている。後半の意外なものが円盤になるというありえないことをテクニックで「あり」にしてしまう奇跡はまさに一流監督の手腕。
ピーター・ジャクソン監督自身も役者として登場、いかれた調査員をクレイジーに怪演している。そして後半ではいかれ具合が更に加速し、チェーンソーを振り回すせいもあってかレザーフェイスみたいになっていた。
シニカルな台詞が随所に登場して結構笑える、そしてエイリアンたちも結構口が悪い。
終盤の工夫された人体破損も見所、そして三隅研次作品のような美学を抜いたグロテスクな人体二つ斬りが下品で最高。
ニュージーランドの美麗な景色も映像映えしており、映画のランクを上げている。