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バッド・テイストのkumaのレビュー・感想・評価

バッド・テイスト(1987年製作の映画)
3.2
『スパイダーマン』の監督サム・ライミのデビュー作がスプラッターホラー『死霊のはらわた』だったように、『ロード・オブ・ザ・リング』の監督ピーター・ジャクソンのデビュー作もまた、とんでもないスプラッター映画だった。

地球を侵略しに来た肉食宇宙人と人間の抗争を描いた作品なのだが、とにかく低予算まるだし。設定は瑕疵だらけだし、映像もかなりチープ。この手のB級映画は大抵エログロを売りにするけれど、出演者は男性のみなのでエロ描写はゼロ。という訳で、今作は徹底的にグロに振っている。血糊の量が凄いとかそんなレベルじゃない。頭が割れて脳みそが飛び出たり、頭部を脊髄ごと引っこ抜いたり、腕がもげたり腹が裂けたり、挙げ句の果てには頭からケツまでチェーンソーで貫かれたりする。他にも脳みそ食ったりゲロ飲んだりとウヘェなシーンも沢山。食事前後には絶対に観たくない映画。

とにかくやり過ぎではあるが、次作でこの10倍やり過ぎる『ブレインデッド』を撮るんだと思うとこれが作家性なんだろうなと思うし、ほぼ自主製作に近い作品でここまでやり切っちゃう熱量こそが才能なのだろうなと思わされる。
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