綾

マイライフ・アズ・ア・ドッグの綾のネタバレレビュー・内容・結末

-

このレビューはネタバレを含みます

うーん なんだか苦手だったな…
というのも、イングマルの抱える寂しさや悲しさが直に胸に押し寄せてきて、上手に自分の気持ちを表現できなかったあの頃を思い出したから。そして同じ犬を愛する者として、シッカンを失ったイングマルの辛さに胸を締め付けられたから。鑑賞中、私までずっと不安定な気持ちだった。

それでも、ラストの2人の姿にはほんとうに心温まった。最愛の母親や愛犬との別離を経験して「居場所」を失ったとしても、新しい出会いは必ずあるのだと。劇中、おばあさんが言っていたように「生きるって大変な事」だけど、それでも生きていれば希望を見出せるのだと。
どうかイングマルには、あの伸びやかな土地で、変わり者で不器用だけどあったかい人々に囲まれて、健やかに成長してほしい。

…それでも私は、シッカンが気の毒で胸が痛むし、素直で周囲に愛されるイングマルより、弱くて狡いお兄ちゃんのその後の方が心配だな。

もちろん、良い映画だったけれど。
またいつか観直してみようかな。
綾