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カレンダー・ガールズのmireiのレビュー・感想・評価

カレンダー・ガールズ(2003年製作の映画)
4.3
カレンダーガールズ

イギリスとアメリカの合作映画、実際にあった話が元となっている。
ヨークシャーの田舎町に住むアニーとクリスは親友だった。
2人はほぼ参加がその田舎町に住んでいる女性の義務のような婦人会に参加し、共に活動していた。ブロッコリーについて熱く語る女性や何の意味があるのかわからない活動で退屈していた2人、そんな時アニーの夫が病気になってしまう、白血病だ。

アニーが畑にいるカラスを追い払い家に戻ってきた時、玄関の前に大荷物が置かれていた。それを見ただけで何かを察したアニー、そして話があると夫が優しい眼差しでこちらを見ている。私ならどこかに行くのと聞いてしまうだろうが、長年2人で暮らしている夫婦は悟るのだろうか、アニーはある程度のことが分かっていた、そして私を置いていかないでという。君を置いていく訳がないじゃないかいつまでも一緒に居たいよと抱きしめる夫、序盤から私はもう号泣していた。

結局夫はなくなってしまう。
夫を亡くしてかなり落ち込んでしまっているアニーを親友のクリスが励まそうとする、婦人会でいつも出しているカレンダーを、今回は夫が入院していた病院に寄付することにした。そして今回そのカレンダーの内容は婦人会の婦人達のヌード写真になった。(私的にはジョージクルーニーが良かった)

夫が病人になってからの弱々しい演技がとてもリアルだった、声をわざとかすれるようにし、息を苦しそうに常に肺を服からも呼吸の動きが見えるように動かしていた。私の父が癌になって抗がん剤を受けていた時も、こんな感じだった、やはり俳優の人達はそういう役柄をするとなった時は実際に病院などに行って見ているのだろうか。

普段は平気そうに笑っているクリス、ただ廊下を1人で歩く時は今にも泣き出しそうな状態で水を持って歩いていた、そして親友を見つけアニーの前ではまた冗談を言い笑顔で接していた。親友として誰よりも強くあろうと思ったのだろう、アニーの心を守るために。

亡くなるシーンをあえて使わずに、葬式のシーンだけを撮ったのは正解だと思う、死への余韻が強くなりすぎると、この映画の話の本腰カレンダーの話への繋ぎ方が難しいと思うからだ。

私が思うにこの地球上で最も命を謳歌している花は
向日葵だ。だから太陽の花と呼ぶのだろう。
形も太陽に似ているが、いつも太陽の方を向くからだ。
この花は太陽を追って顔の向きを変える、
まるで日光の受信アンテナだ。
どんなに日差しが弱くても懸命に探し出す。
すばらしい特性だ、私はこの花に学びたい。

このクリスが言った台詞が好きだと思った。
私も向日葵のようにどれだけ小さな光でも見つけて
そこに向かうように顔を上げて進んでいきたい。

ヌード写真を皆で協力して撮ってくシーンは本当に面白かった、際どい所まで撮って、隠し方がとても芸術的で葉っぱやケーキなど本で隠したり、人間で隠したり実際にあった話だと聞いた為、どうせなら実際にあったヌードカレンダーも見てみたい。

間に女性たちを待っている男性の人数が増えていくのも面白かった。
最初は戸惑っていたり、嫌がっていた女性たちがどんどんどんどん楽しそうに笑顔がどんどん若返っていくような少女の笑顔がとても綺麗だった、可愛らしかった、彼女たちも少女だった時こうやってふざけて笑っていたのだろうと思った、愛おしい映画だった。

色々そのカレンダーで問題も起きたが、みんなで愛を持って乗り越えていった、かっこよかった。
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