Max

クロールスペースのMaxのレビュー・感想・評価

クロールスペース(1986年製作の映画)
3.2
ハイルガンザー!(`へ´)/

その昔、チャールズ・バンド皇帝が率いる『エンパイア・ピクチャーズ』という映画製作会社がありました。
そこでは素晴らしいB級映画?をこさえていたので、そういう類いが好きな僕はよく借りてきて、せっせこと観ていたのでございます。

しかし90年代はじめに『ロボジョックス』というSF映画を制作したがゆえに会社は倒産。Σ(゚Д゚) マジカ!
詳しいことは分からないけど、一説によると資金繰りが厳しい中で、お金のかかる特撮映画を製作したのが不味かったみたいです。おいたわしや…(ノ_く。)

それでもチャールズおじさんはめげずに『フルムーン・ピクチャーズ』という製作会社を新たに立ち上げ、ビデオスルーだけの映画をコツコツと作っておりました。
全くたくましい人で御座いますな〜

でもね、今は何処で何をしているのかサッパリ分からんちん。
なんせ2012年以降、映画を製作したという話が聞こえてこないのでね。
まあ映画は作ってなくても元気にしてるといいな〜おっちゃん。

で、前述したとおりこのおじさんB級映画ばかりをこさえてたんだけど、中には人様に薦められるほどではないけれど、よく噛み締めれば味わい深い作品がいくつかあったのよ。
『SFゾーン・トゥルーパーズ』
『SFソードキル』(藤岡弘、さん主役)
『エリミネーターズ』
『パペットマスター』
『プリズン』(レニー・ハーリン監督)
『ZOMBIO/死霊のしたたり』
等々。
その中でも個人的に気に入って、何回もレンタルして観ていたのが本作品『クロール・スペース』

DVDが出ていたのは知っていたけど、もう二度と観れないと思っていたの。
それは何故かって?
メジャー作品じゃないから何処にも置いてないと思っていたのよ。
がしかし、歩いて1分とかからない直ぐ隣のGEOに置いてあったのでごぜえます。
見つけたときは正直言ってすごく嬉しかったな〜(*´∀`)♪ヤッター
ナイスチョイスですGEO様!

で、ここまで観たがっていると凄い面白いの?って思いますよね。ぶっちゃけて言うとそんなに面白くないです(笑)
じゃあ何で観たいのかというと、イッちゃってるクラウス・キンスキーが見れるのが嬉しいのよ(*´∀`) ヘヘヘッ!

クラウス・キンスキーと言えば女優ナスターシャ・キンスキーの父親でもあり、『ノスフェラトゥ』や『フィツカラルド』等、数多くの作品に出演されている有名な俳優さんであります。
性格的にとても気難しい方らしく、監督やスタッフと衝突するのは日常茶飯事なくらい強烈な個性の持ち主。
本作品はそんな個性の塊である彼の性格を上手く引き出して作り上げた作品の1つだと僕は思っています。

彼の役どころはアパートメントの大家さんで名はガンサーという男なんだけど、どんなに部屋が空いていても男性には貸さなくて、女性が来るとホイホイと貸してしまうという男の性(さが)に真っ直ぐな人なんです(笑)
で、貸した女性たちの部屋をダクトの中から覗き見するというすんばらしい趣味の持ち主でもあるんす。
この覗き見してる時のクラウス・キンスキーの顔つきがいいのよ。チョー変態オヤジって感じで(笑)

それでこの大家さん、住人や自分の身辺を探る者をカラクリ装置的な物で殺しちゃったりしちゃうのですが、罪の意識に苛まれてなのか何なのか知りませんが銃弾に自分の血を付着させて独りロシアンルーレットに興じたりもしちゃうのです。
ね!ド変態でしょ(笑)

新しく部屋を借りに来る女性ロリー役でタリア・バルサムという女優さんが出演しているのですが、この方『十二人の怒れる男』や『サイコ』等に出演しているマーティン・バルサムの娘さんなんですね。知らなかったです。
しかもジョージ・クルーニーの元奥さんでもあるというので2度ビックリしちゃいましたよヮ(゚д゚)ォ!

やっぱりこの作品、何度観直してもクラウス・キンスキーにしかこの変態大家の役は務まらないと思いますね。ホント尊敬の念すら感じてしまいます(笑)

前述したとおり面白い作品ではないのでお薦めは出来ませんが、クラウス・キンスキーの変態ぷりを観たい方には是非ともどうぞ!
Max

Max