1963年公開、工藤栄一監督、「十三人の刺客」のリメイクで、オリジナルは未観です。
次期老中に内定している明石藩藩主松平斉韶。老中土井大炊頭は、殺戮と狂乱を繰り返す彼を暗殺する指令を目付島田新左衛門に下す。島田は十三人の同志と共に斉韶暗殺を決意する、、、的なお話。
史実ではなく完璧フィクションですね。
キャストがめちゃめちゃ豪華です。
役所広司、市村正親、平幹二朗、松方弘樹、松本幸四郎と、これだけでも、往年の名優たちによる濃い時代劇としてお腹いっぱい。
彼らのお陰でただのチャンバラ映画ではなく、時代劇としての重厚さご醸し出されてます。
加えて、山田孝之、伊原剛志、沢村一樹、窪田正孝らが画面映えを増幅。
伊勢谷友介と岸部一徳がちょろちょろと笑いを誘うのも良いですね。
内野聖陽と斎藤工もほんのちょこっとだけの出演だけど、存在感は抜群。
そして、稲垣吾郎の怪演が凄まじい。
到底理解できない精神構造の持ち主を見事に演じ切ってます。
ストーリーは非常に単純で捻りはありません（笑）。
話の半分くらいはチャンバラ。
でも、ただの殺陣でなく、超チャンバラ。
しかもかなり凄惨で泥臭い。
300対13のド迫力の斬り合いで、一観の価値あり。
こういうのが「無限の住人」に活かされたのかも。
前半からちょこちょこエグいシーンが入るのは三池監督ならではかな。
というか、こういう「がっつり時代劇！」みたいな作品もきちんと撮れるんですね。
残念なのはそれぞれに対してあまり思い入れができないくらいあっさりと十三人が揃ってしまうところかな。
それでも観応えのある時代劇でした。
