子持ちのカイロレン

日本の首領 野望篇の子持ちのカイロレンのレビュー・感想・評価

日本の首領 野望篇(1977年製作の映画)
4.0
 政財界を舞台にした代理戦争となる第二作。前半が東西の企業乗っとり合戦、後半が石油利権争い。東南アジアを巻き込んでよりスケールの大きくなった物語が展開。一作目で死んだキャストが別の役で登場したり、登場人物も増えてきてだんだん物語が分かりにくくなってくる。佐分利信の言動は全て受け身なので、本当に日本制覇を果たしたいのか、やはりよく分からない。
 前作で亡くなった鶴田浩二に代わり、中島組を取り仕切るのは東大出のインテリヤクザ松方弘樹。最高級スナックを作り、女を使ってガルダネソス国の石油利権獲得を狙う。スナックのママ、岸田今日子と松方弘樹の場面だけはトレンディドラマ風。
 一作目同様、メンタル折れた部下を殴って叱責する佐分利信。ボスの言動としては最低。このシリーズ、佐分利信に殴られた人はその後死ぬ、という法則がある。なので松方も…恐ろしい拳だ。