公開時以来の再見。
僕も含めて当時の映画青年にとって
キューブリックは神格化?された存在でした。
公開まで秘密主義で、今度は何を撮るんだろう、って、みんな固唾を飲んで待っている感じの作家でした。
キューブリックの戦争映画〜!
ワクワクしながら封切館に走った記憶があります。
ただ、その後の本作の記憶は一部分に偏っていました。
今回観ても、そのパーツの印象は特に強烈でした。
そう、前半50分までの海兵隊訓練のパーツです。
その後の3/5は記憶に残っていませんでしたが、無理もないかな、
やっば、あそこは強烈過ぎです!
例えば今、ジョギングしたら、あの掛け声をかけたくなる!
そして、「YESさ!」「NOさ!」と答えてしまう(・_・;
あのトイレでの映像〜、「時計じかけ」に繋がる戦慄のシーン。
そう!これは全編「時計じかけ」の続編と言ってもいいくらい。
時計は、近未来の世界だったけど、これは本当に起きた戦争。
皮肉とディフルメがスパイスとしてかなりきいて、一見何を言っているか迷いそうになるけど、本質的なところのえぐりの鋭さは貫かれている。
人間は戦争によって「フルメタルジャケット」になっていく、ならされていくのだ、
と。
ラストの行進は、恐ろしさで鳥肌が立った、、
ああやって、教えられた通りに作られていくんだ、、
と。
怖さや虚しさなどが観た後、しばらく経ってから増幅してくるような、かなり不思議な作品でもある。
やはら、キューブリック恐るべし