みなりんすきー

アンダーワールドのみなりんすきーのレビュー・感想・評価

アンダーワールド(2003年製作の映画)
3.4
ーーー「お許しを あなたのお導きが必要なのです
早すぎる復活 お詫びします
でも我らに死の危機がーールシアンは生きています」



何百年も続いてきた、吸血鬼ヴァンパイアと狼人間ライカン、2種族の争いがある世界、アンダーワールド。だがその争いは、ある晩の事件をきっかけとして、突然休戦同然の状態となった。原因は、ライカンの恐るべきリーダー、ルシアンという男の死だった。

セイリーン(ケイト・ベッキンセイル)は、幼い頃家族をライカンによって皆殺しにされて以来、彼らへの復讐を胸にヴァンパイアの戦士として戦い続けてきた。レザースーツを身に纏い、両手に拳銃を持ち闇夜の下鮮やかに対象を始末する。ヴァンパイア一族の長老の1人であるビクターは、セイリーンを娘のように愛し、セイリーンもまたビクターを心より慕い、拠り所としていた。何故なら、家族を惨殺されたあの夜、彼女を救い出したのはビクターであるからだ。
だがそんな長老は、交互制という規則を定めていた。3人のうち2人が眠り、1人が目覚める。順番にそれを繰り返し、目覚めさせるのは長老の役目。次に目覚めるの番なのは、ビクターではなくマーカスという長老だった。屋敷では、その復活祭を行おうとしていた時だった。セイリーンは、ライカン達がある1人の青年、マイケルを追っていることに気が付き、その理由を突き止めようと動く。彼は若い医者であり、ただの人間。ライカンが食べる目的以外で人間を追うなど、有り得なかった。マイケルを捕らえライカンの目的を探るセイリーンだが、その中でいくつかの真実が、満月の下に浮き彫りになっていく……


つい先日最新作が公開されたということで、今までなんとなくスルーしてきたアンダーワールドシリーズ、見てみることに。
ゴシック調のビジュアルと異種族の争い、禁断の恋。なるほど、その設定と世界観は嫌いじゃないです。なにより、セイリーン役のケイトベッキンセイルがひたすらに美しい!!今まで全然注目してこなかった女優だったけれど、これを期にちょっと彼女の他の作品も拝見してみようかなと。雰囲気はバイオに少し似ていてアリス(ミラジョヴォヴィッチ)にも少し近い部分はあるんだけど、どちらかというとセイリーンの方がクール。格好良いという意味より、冷たいという方の意味合いで。何故ならピクリとも笑わないからね。本当にほぼ表情に変化がない。ただそれは演技が下手とかではなくて、彼女の心がもう”そう”なってしまっているから。それ故にその冷たさだというのが分かる。だけど、完全に死んでしまっているわけでもない。なぜなら彼女を突き動かすものは、復讐という燃えたぎる憎悪の炎。心が死んでいるわけがない。

世界観は良しとして、ちょっと勿体ない部分が多いような気もする作品。
ヴァンパイアとライカンの細かい設定が省略されていたかな。ライカンが昔昼間ヴァンパイアの番人をしていたのなら、割れた現在、昼間はどうしているの?屋敷に光が入らないようにして全員引き篭もっているの?それであればいつでも有利に戦闘を仕掛けられたのではいか、ライカン。それと、ルシアンはそんなに強かったのか?彼の腕が分かる場面がほぼ皆無だったような。マイケルを追う場面くらいだけど、そこまで強さは感じられなかったような。マイケルの心理描写も少なく、セイリーンとの距離の縮まり具合もハテナが浮かぶ。本編120分以上もあるにしては、所々抜け落ちている部分が目立ち、感情移入しづらい。そのため、ヴァンパイアもライカンも、どちらを応援するとかそういう目線にはなれず、完全に第三者視点で傍観するような立ち位置になってしまった。だって、ルシアンのあの過去を知ったら、どっちが悪いとか、つけられないでしょう(笑)マイケルも、突然巻き込まれたにしては案外ケロッとしてるし。省けるシーンはもっと他にあったのでは…。
と、まぁ減点してしまう要素はその辺にあるんだけど、総合的にやっぱり世界観が好きだったので、最新作に向けて続編も見てみようかな?という感じ。なによりケイトベッキンセイルがとにかく美しいからね!それだけで見る気は起きます!!美しい顔、黒髪ショート、夜空を映したような瞳、色白、華奢なのに圧倒的な戦闘力、レザースーツに2丁拳銃。そりゃ格好良いわ!見惚れるわ!彼女が主役というだけで見る気起きます。
というわけで、続編は劣化するというのはもう定番ですが、見てみないことにはね。近々レンタルしてみます。