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ヴィデオドロームのクリップのレビュー・感想・評価

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)
3.0
悪趣味全壊!!80年代臭のカルト映画

まずクローネンバーグの変態ぶりを世に知らしめた作品でもあるし独特の特撮やグロテスクな表現を独自の感性で映像で魅せてしまう中にも悪趣味な美学がそこにはあり、ただのグロと悪趣味では語れないので意外とあなどれない作品ではある。

でもね、やはり悪趣味だからエンターテイメント性は皆無よん。そこだけはご注意を
ストーリーもクローネンバーグ独特の難解さとえげつない映像とエロチックな描写があり受けつけない方もいるはずなので、まぁカルト映画のお決まりの監督だから既にご存知の方は大丈夫とみなしましょう。
逆に言うと初見からこの作品から入ってダメだった場合はこの監督は合わないかもしれないですね。

自分は特撮がずば抜けてすごいので感心して楽しめますが…ほんと特撮モノの演出や造りが素晴らしいしグロテスクの中に芸術を感じられます。あとはクローネンバーグ独特の奇妙な演出でしょうな。
最初のトリップシーンなんて画面いっぱいに女性の唇にテレビがうねうね動きだし、それを掌で撫でるように観察する演出もセンスありすぎて呆気にとられる。

ストーリーは難解で正直話しの根本があまり練られていないというか、ちょっとおちゃらけた感じはあるがギャグになりそうなB級感をセンスと美徳で見事におかしくさせないでシリアスにし魅せてるのはやっぱりこの監督のセンスなんだなぁと感心。

ざっくり言うとビデオでトリップできる代物を知ってしまった主人公が巻き込まれるといった内容です。ラストも正直よーわからんけど、自我とトリップの境目での行動だったのかなと、ちんぷんかんぷんwいや、この映画は演出だから!w難解映画を感覚で観る系の作品です。と言えばしっくりくるはず!

特撮がすごいのは手と銃が、一体化するシーンとか機械のパイプみたいなのが皮膚にくい込んでいく映像はすごすぎる
そして悪役の破壊ぶりのグロ描写(笑)
なんであんなに派手に散っていくのかはわからんがw俺が悪趣味だと思ったのは破壊されて断末魔を上げる声がマイクに入り、会場内のスピーカーにえげつない声が漏れてる演出がほんとにセンスあって悪趣味だなとww

それでいてトリップしたときにでる傷やSMや暴力をテーマにした映像がエロチックに魅せるところも悪趣味!wもう主人公のあの傷の形なんてもろアレだし、それに女の吐息ときて、大の大人がそこを探るようにするもんだからあかんわww

ーてこのレビュー大丈夫か?w
官能小説みたいになってないか?ww
カルト映画としては好き嫌いハッキリ別れる作品だと思いますね!
というよりクローネンバーグが合うかどうかこの作品を観て判断していいと思う。
フライもお勧めだが、あれはけっこう作品として面白いけど、こちらの作品と比べれば悪趣味度が違うのでww

クローネンバーグの感性を体験したいならこの作品からがお勧めです、でも悪趣味覚悟ね(笑)
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