KenichiAkagawa

フラガールのKenichiAkagawaのレビュー・感想・評価

フラガール(2006年製作の映画)
4.3
追い詰められた福島の炭鉱の町が復興に向けてハワイアンセンターを計画、フラガールを募集するのだが・・・実話ベースのフラガール誕生物語。

これももう10年以上前の作品なんですね。先日の「スウィングガールズ」を観てから、見直したいと思ってましたが、ようやく実現です。
改めて観ても、笑いあり、涙あり、感動ありの、ほんと観て良かったぁ~って思える作品ですよね。昨今は手っ取り早いのか若手俳優起用コミック原作の恋愛ものが溢れておりますが、一昔前の洋画より邦画が元気だった時期のしっかり作りこまれた本作はほんと傑作だと思ってます。

舞台が福島で、独特の方言や語り口も魅力の一つですが、講師として東京から招かれた松雪さんと地元の方との打ち解けていく過程がいいですよね。また、昔気質の母親と新しい時代を見据える娘の対立からの和解もほんと感動します。石炭から石油にエネルギーシフトする時代を背景に、豊川悦司演じる兄のセリフも考えさせられます。リストラや、炭鉱で働く人たちの当時の生活なんかも垣間見れて勉強にもなります。

そんな中、フラダンスを通して先生と生徒?達が絆を深めていく様子をみていると、こちらも力が入ります。親子の縁を切ってまでフラダンスに掛けた娘の練習風景を母がみて考えを改めるシーンなんかは、ほんと感動です。

個人的には、松雪さん演じる先生のキャラが小学校3~4年の頃の自分の担任によく似ていて、他人とは思えません。更に、主人公の母親のキャラは、自分のばあさんにそっくり!(笑)早くに夫を亡くし婦人会の会長やって、ずばずば物を言う姿も、ほんと他人とは思えない(笑) あと、南海キャンディーズのしずちゃんが、自分のキャラを活かした役所が見事にはまってて、いいアクセントになってます。そして、青井優ちゃん、化粧がほんと似合ってる! あとフラも見事!

多少、脚色はあるにせよ、実話ベースの作品ですから、見ておいて損はないと思います。まだ観てない方は是非!
KenichiAkagawa

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