やんげき

(500)日のサマーのやんげきのレビュー・感想・評価

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
3.9
非モテな童貞を矢沢あい的な、何も見えなくなるほどの激しいファッション恋愛要素で包んだような ラブコメ。

鮮やかなカメラワークと、モノローグが恋愛のきらめきとエモさを倍増させる。

500日というタイトルから連想する展開を悉くかわしていく演出の妙も見事だ。

なにより、ミス・アンニュイワンダー娘、サマーこと、ズー・イー・デシャネルにぐいぐい引っ張られて、ベルセバ、スミスと来て、最後に「ビートルズならリンゴが好き」できっちり心を抑えられてしまう。

非モテに媚びたディテールに希望を抱くのに、最終的には世界中の若者が知ってる(あるあるパターン)に舵を切るのが、本作の強い説得力になっている。

それでも本当のラストである500日を超えたところにある、たった一つのアクションにやっぱり希望を抱いてしまう。

ラブコメならではの悲喜こもごもに満ちた良作!
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