村有徳

(500)日のサマーの村有徳のネタバレレビュー・内容・結末

(500)日のサマー(2009年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

賛否あるらしいけどめちゃくちゃ好きなんだよなぁ…。全世界のサブカルクソ野郎に刺さりまくるストーリー。かく言う俺もめちゃくちゃ刺さってる。

結局、世の中は全部偶然で成り立ってて、それに後から名前を付けたのが運命なんだと思う。サマーはトムとの関係を運命じゃなかったって言ってたけど、トムは運命だと思ってただろうし、運命と言う言葉ってナンセンスだなと思う。もしかしたら後になって運命だと思える気持ちこそが愛なのかもね…。

ていうかサマーもトムも面倒臭ぇよね。サマーはとにかく自由に感情に正直に生きてる。そのせいで周りの人を振りまわしまくる。まさにファムファタール。トムみたいな女子慣れしてないサブカル男子はこういうサブカル不思議ちゃんタイプの女子に滅法弱いんだよなぁ…。うん…。そのトムも、サマーが「本気の恋愛はしない」って言うのに同意して関係を持ってるのに、すぐ「はっきりさせようよ!」とか言ってキレる。バーでの喧嘩も「サマーのため」とか言ってたけどあれ自分がバカにされたからカッとなって殴っただけだからね。サマーが呆れるのもわかる。でもね、ハッキリさせたい気持ちも分かるんだよ…。ハッキリしておかないとある日ふと終わってしまいそうで怖いよね…。あとパーソナルな情報を共有することによる優越感もめちゃくちゃ共感できる。わかりみが深い。

ほとんどのシーンに共感できたのだけど、特に好きなシーンはやっぱりIKEAデートとミュージカルパート、それから職場カラオケ。あのIKEAデートなんてもうキュンキュンが止まりません。マジで理想です。価値観とかノリが似てるのは楽しすぎると思う。ミュージカルパートは、トムの高揚感と多幸感が表現されてて面白い。まるで世界中が味方になったかのような気持ちになってるのは超わかる。その直後の落差も面白い。この一連の流れは、大根仁監督がモテキでオマージュしてるのも好き。そして職場カラオケのシーン。トムがベロベロでピクシーズの「Here comes your man」を熱唱してサマーが「You’re good!」って褒めるのが好きで、この映画の影響で歌えるようになった。

ちょっと語りすぎてるけど、最後に。サマー役のズーイー・デシャネルがめっちゃ好きです。顔が本当に好きです。1番好きです。今作ではサマーの性格と相まって最強のサブカル女子になっています。好きです。ありがとうございました。
村有徳

村有徳