ひええ

ノスフェラトゥのひええのネタバレレビュー・内容・結末

ノスフェラトゥ(1978年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

えっ前歯?そっち?と思いかけたけれど、なるほどネズミに寄せたわけか。
ペストの流行と吸血鬼伝説の流行の時期は重なる。魔女狩りもそうだけれど、人間はあまりに理不尽・不可解な目に遭うと怪物のせいにしたくなるものだ。また、ちょうどその頃ゴシック建築の建物が老朽化し、良い感じの雰囲気を醸していたというのも、ホラー伝説が生まれる重要な要素だったのかも。
この映画の魅力は芸術的な映像美やイザベル・アジャーニの美しさはもちろんのこと、そんな歴史的背景もしっかり連想させてくれるところにある。

死期を悟った船長が最期のつとめとして、ロープで自らの体を舵に括り付けるシーンが、地味ながら超かっこよかった。
1922年の『吸血鬼ノスフェラトゥ』の方も観てみたいな。
「愛の欠如は最も悲惨だ」
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