Ryoma

人生はビギナーズのRyomaのレビュー・感想・評価

人生はビギナーズ(2010年製作の映画)
4.7
ウディアレン作品を想起させる心地よいジャズ調のポップな音楽が序盤から鳴り響きかつ大好きなユアンマクレガーやクリストファープラマー、メラニーロランらが愛の物語を奏でるのだからもう好き以外の言葉が見つからない。
『C'mon C'mon』を彷彿とさせる独特なカット割り、『20Century Women』を思わせる自分を構成する周りの人の温かさ、彼らのルーツに迫る構成、それに両作品に通ずるなんとも言葉に表しがたい溢れんばかりの人の優しさ•思いやりを感じる作品だった。
ヒューマンドラマの中に違和感なく人種やLGBTQの要素を組み込んでありそれでいてマイクミルズという人の優しさなのか温かさなのか重くなりすぎないところがほんとに素敵だ。
劇中の少し厳格な母やいつも優しい父の起源を垣間見ることで、自分の周りの人たちの人生もそういう若かりし日々が確かにあり多くの思い出があるんだなと思うとなぜだか今よりも少し優しくなれるそんな気がした。
『ビッグフィッシュ』を思わせるユアンマクレガーの優しげな佇まいや笑み、そして、クリストファープラマーの円熟味を増した秀逸な演技、キュートでチャーミングなメラニーロランとみんなよかった。愛犬のアーサー(ジャックラッセルテリア)も超かわいかった。
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