ミーハー女子大生

ビューティフル・マインドのミーハー女子大生のネタバレレビュー・内容・結末

ビューティフル・マインド(2001年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

1947年9月、ジョン・ナッシュはニュージャージー州にあるプリンスト ン大学大学院の数学家に入学した。
出身地のウエスト・バージニアで“数学の天才”と謳われた彼は、この年のカーネギー奨学生だった。

世の中に起こることは、ガラスの反射から碁に勝つことまで、すべてがナッシュの頭の中で方程式となっていた。
「すべてを支配する兵理、兵に独創的なアイディアをみつけたい」と、ナッシュは授業に出る間も惜しんで研究に没頭した。
人付き合いが苦手で、女もろくに口説けないナッシュは、次第にクラスメートから変人扱いされるようになる。

ナッシュが目指しているマサチューセッツ工科大学のウィーラー研究所に行けるのはたった一人だけ。
ライバルのハンセンが次々に論文を書いているのに、自分はまだテーマさえ見つかっていない。
しかし、ある日、150年間も定説とされてきたアダム・スミスの理論を覆す、単純で美しいナッシュ独自の理論を構築した。

こうして念願のマサチューセッツ大の研究所で働くことに。
ところが彼のもとに諜報員バーチャーがやってきて、雑誌に隠されたソ連の暗号解読を依頼する。
彼は承諾するが、そのことがやがて、彼の精神を侵していくことに…。

あらすじはこんな感じです。

この映画を観て、人生はまるで方程式を解いているかのように思えた。
数学にはいつも答えがあり、いくつもの解法がある。
しかし、人生には答えがない。
生きていくことに必勝法はないし、そんな理論もない。
だから、人々がいま一生懸命にしていることは、ひょっとしたら、何の意味もないことなのかもしれない。
なぜなら、そこには答えが見つかっていないから。

統合失調症という病に倒れた自分が、いつか再起できることを信じて、懸命に自分を見つめ、病と闘っていく夫。
その愛する夫を、愛し続け、懸命に支え続け、それでも報われず、だけれども信じた妻。
彼らには、それでも成功するという保証はない。
結果的には、すべて徒労に終わるかもしれない。
それでも、彼らは信じた。
自分たちを信じた。
この解法で、必ず答えが見つかると信じていた。

幸いにも、彼らは解答にたどりついた。
彼らは自分たちを信じ、そして最後までやり遂げた。
最後には、信じることが、答えにつながっていた。

決して方程式にならないものが、世の中にはある。
決して言葉にはできないものが、世の中にはある。
信じること、信じられる誰かを、この世界で見つけること。
そんな答えを彼らは、病と闘っていく中で手に入れたのかもしれない。

ストーリー 5
演出 4
音楽 3
印象 5
独創性 5
関心度 4
総合 4.3