ラッセル・クロウ主演。実在の天才数学者「ジョン・ナッシュ」の半生を描く、ロン・ハワードが贈る伝記モノ的サスペンス及びヒューマンドラマ。
めちゃくちゃ久しぶり、二度目の鑑賞。ラッセル・クロウが今と比べるとめちゃくちゃ細ーい、ってのは置いといて。彼ってやっぱり演技派なんだよなと今作にて再確認。で、このジョン・ナッシュという人物、物事の道理を数学的に考えてる節があって、それ故か逆に短絡的に見えるし単刀直入だしで人付き合いもだいぶ苦手、言うなればまあまあ変人。なんだけど暗号解読に長けてたりもして、そんな男が送ることになる数奇で苦難に満ちた人生というのが描かれていく。共演にはポール・ベタニーやエド・ハリス、そしてジェニファー・コネリーやクリストファー・プラマーなど。ほんの一瞬写るブライス・ダラス・ハワードに気づいた俺さすが(？)。で、じつはミスリードを誘ってくるのが今作の最大の特徴で、ネタバレになるからここらへんは敢えて伏せつつ書くけども、ヒューマンドラマながら所々ミステリアスで、また周囲の人物が絡みつつ一人の男の姿を追うサスペンスフルな内容にもなってたりする。
一度見たはずなのにストーリーをほぼほぼ忘れてたわけだけども、中盤は結構意表をつかれたし、最後まで見てなんかこっちも救われた気になったというか、受け取る「人生」の尊さ、そして深さにグッときたというところ。ラストのとあるセリフに数学的な何やらを絡めてくるあたりもなんとも素敵。天才というのはいろんな方向、いろんな角度から生まれてくるんだなと。ちょい長く感じたけど、まぁ良作。
