円柱野郎

ポーラー・エクスプレスの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ポーラー・エクスプレス(2004年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

クリス・ヴァン・オールズバーグ原作の絵本を基にしたCGアニメ作品。
サンタクロースの存在を信じられなくなった主人公の少年だったが、クリスマスイブの夜、家の前に突如北極点行きの蒸気機関車が現れる。

サンタの鈴の音が聴こえそうもないオッサンの自分としては、この映画の様に子供の夢を大切にすることを前面に出されるとこそばゆいが。
車内や北極点での出来事を通じて「信じる事」の大切さを見つけていくストーリーは児童向けの作品としては良さそう。
だけど「オズの魔法使」のフォーマットにも似ている気がするが…、まあ王道っていう事なんだろう。

CG映画としてはパフォーマンスキャプチャーを使って人の演技を取り込んでいるけど、顔に関しては作り物っぽい感じが残っていて“不気味の谷”に近いところにある感じ。
造形をあえてリアル志向にしているのは何でなんだろうかね。
まあトム・ハンクス演じる車掌がそのままトム・ハンクスを取り込んだ姿をしているのは悪くないし、突拍子もない「北極号」の世界観を地に足付けるという意味では効果を出しているとは思う。
宙を舞うチケットのくだりや、北極点でのプレゼントと滑り台のあたりなど、CGの強みを生かしたワンカット演出もあって楽しませようという意志が強く感じられるのは良い。

そういえば主人公の少年の動作も、パフォーマンス自体はトム・ハンクスが演じているのか。
こういうことが出来るCG…というかキャプチャー方式は面白いかな。
円柱野郎

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